現地調査は時代遅れ?

2020年5月19日

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不動産投資を始めた頃のエア大家さん段階において、最も「大家さんに近づいているな」と感じる行動は、なんといっても売り物件を見にいくことでしょう。

今日は「現地を見にいく」ことの是非についてお話していきます。

 

◆現地に行く必要性とメリット

周りからは、単なる建物としか認識されていない共同住宅でも・・・

 

・「この金額払えば自分のものになる」という売値がついていて
・入って来る家賃収入も確認できていて
・敷地面積、建物面積、築年数などのスペックが把握できている
・この場所の路線価の推移だって知っている

 

自分にとっては正真正銘の「投資案件」なのです。これは心が躍ってしまうのも無理はありません。

 

いろんな媒体で書いているように、不動産に限らず「モノの善し悪し」はこれまでに知った同種のものとの比較で判断します。

比較の材料を集めるという意味では、売り物件はたくさん見た方がいいと思います。

ドラゴンボールの孫悟空は、これまで女の人をほとんど見たことがないので、どちらがカワイイのか判断できないのでアール。

 

自分の中に「事例の貯金」ができるまでは、あまり買う気がなくても物件を見にいくのはプラスになります。

 

◆現地調査の意味が薄れている理由

しかし、投資のキャリアが進むほど現地を見ることの重要性は薄くなっていきます。理由はたくさんありますが、主なものは以下の3つ。

1.自分の中に比較の対象が貯まっているから
2.ITの発達によって、現地でしか分からないことが減ったから
3.無駄足になることが多いから

 

自分の投資スタンスに合った物件をたくさん見ておくと、比較の対象となる材料がたくさん貯まりますから、それらと比べて今回買おうかなと思っている物件の是非を判断できてしまいます。

これが全く買ったことのないジャンルであったり、海外の不動産だったりするのであれば、もちろん購入判断のために現地に行くことになるでしょう。

 

そして、スマホもなかった20年前と比べると、今は机上で確認できることが各段に増えています。

Googleマップストリートビューだけでなく、市町村のサイトには人口動態データが掲載されていますし、ウィキペディアで駅の乗降客数推移も分かります。

そして何より賃貸ポータルサイトの充実によって、現地に行く以上の判断材料がPC画面から手に入ってしまう時代ですから、「買うか買わないか」の判断のために現地に行く必要性は、かなり薄くなっています。

 

また、経験を積むほど売り物件の価格交渉をする機会が増えます。「指値」ですね。現地を見たあとで指値の買付を入れ、それが通らなかったというような場合、現地調査に費やした時間は無駄になってしまいます。

このレベルになると、もう比較の材料が増えても意味がないですからね。

なので、価格交渉が成立した段階で現地を初めて見にいくという投資家さんも多いようです。ぼくも区分マンションについては、そうしています。

 

◆投資家らしい現地調査と購入判断

現地調査の詳しい方法は別の記事で説明するとして、ここでは現地を見にいく場合の投資家らしい行動について話をします。

 

まず、ノールック買付を入れる場合は必ず「自分はまだ現地を見ていない」という旨を売主または仲介会社さんに伝えるようにします。そして、買付が通ったらすぐに見にいくことも併せて約束します。

そして大切なことは、買付を入れる前であっても後であっても「現地に行かなくても分かる理由で、現地に行ってから案件を断らない」ということです。

 

現地に行ってから「やっぱり駅から遠いので」とか「築年数が古いので」と断ったとしましょう。

そんなものは、最初にチェックする物件概要書に書いてあることですから、仲介会社さんはあなたのことを「ド素人」「怖くなって適当な理由つけて撤退する臆病者」だと思います。どちらにしても、次の物件紹介はもう来ません。

 

中には、東京の業者さんを新幹線に乗せて現地まで同行させた上で「やっぱ都内じゃないと怖いです」と断った人もいます(実話。交通費と日当を請求されても仕方がないくらいのおバカさんです)

現地に行く前に、資料やネットから必要な情報は全て入手し、しっかり判断した上で購入を決めるようにして下さい。

現地を見にいくのは「自分の判断が正しかったかどうか」を確かめるのと、現地でしか分からない情報をチェックするためです。

 

現地でしか分からない情報というのは、駅からの導線や高低差、騒音、臭気、建物の激しい損傷、度を超えた劣悪な管理状態、近隣の忌避施設(組事務所など)などを指します。

あまり多くないですよね。今やそのくらいしか「現地調査でチェックすること」はないのです。

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