不動産ポータルサイトで良い情報と出会う方法
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先日の記事にもありましたが、たくさんの物件を買っている人でも特殊なルートから情報を入手していることは少なく、「膨大な普通の情報」の中からキラリと光る砂金を見つけるかのように購入対象を探し当てています。
この「膨大な情報」にもっとも簡単にアクセスできる方法といえば、やはり健美家や楽待などのポータルサイトです。
しかし、何万人もの投資家さんの目に同時に晒されている物件ですから、購入対象である可能性は極めて低く、そうであっても自分が買える可能性はさらに低い。
そんな背景から、ポータルサイトは一切見ないという不動産投資家さんも、意外と多くいらっしゃいます。
◆買える物件が載っていることを期待しない
ぼくは、ポータルサイトはちゃんと見るべきという考え方です。このツイートを題材に説明していきましょう。
◆ポータルサイトは役に立つのか?
健美家や楽待などに載っているのはもちろん、掲載前に何人ものチェックを経て売れ残った物件です。
しかし、価格交渉の余地はあるし相場の把握に役立つし、何より不動産会社とのいちばんの出会いの場。
婚活サイトみたいなものですよね。年収や資産も入力するし。— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) 2020年5月27日
ぼくがこれまで購入した物件のうち、ポータルサイトにそのまま掲載されていたものは「3件」です。1つが石川県にある一棟ものをathome で。残りは区分です。
投資物件のポータルサイトでいうと、名古屋の区分マンションを健美家で見つけて購入した1件のみということで、確率的には非常に低いものであります。
しかし、上記ツイートにあるように「出会いの場」としてのポータルサイトの貢献度はとても大きく、10件近くの物件が「ポータル経由で知り合った業者さん」からの購入です。
・普通に掲載されている物件で「価格が下がれば買えるな」というものに問い合わせをする → 結果買えなかった。後日別の物件を買った。
・サイトに登録してあるニーズをもとに、業者さんが物件を提案してきた。その物件は買わなかったけど、後日別の物件を買った。
こういうのは良くあるケースだと思います。
自分からにせよ、業者さんからにせよ、初めての不動産会社とコンタクトが取れた場合には、次の紹介が来るように。そしてできれば「ポータルサイトに載せる前に紹介が来るように」布石を打っておく活動が、ライバルとの差を付けます。
◆不動産会社と投資家でニーズが交差するのは?
業者さんがポータルサイトに物件情報を掲載するのは、意外と手間が掛かります。
掲載件数に応じてお金も掛かりますので、業者さんだって「載せずに売れるのなら、それがありがたい」と思っています。
この部分で、載せる前の情報がほしいと思っている投資家さんと利害が合致しますので、良い印象さえ残せれば「ポータル掲載前情報」を入手するのは、さほど難しいことではないでしょう。
どうしたら紹介が来やすくなるか。
答えは「都合の良い見込み客になる」ことです。
都合の良い見込み客といっても、お薦めされたものを何でも買っているようでは投資が成り立ちませんので、物件の購入基準自体はしっかり定めるようにします。
それ以外の部分で、都合の良い見込み客となる。具体的にはこうです。
・伝えた基準を満たしている物件が出れば、高確率で買う。
・連絡がちゃんと取れる。レスポンスも早い。
・融資が危なげなく通る。
・購入基準がコロコロ変わるようなことがない。一貫性がある。
・買付を入れる前に、不必要な資料を請求しない。
・バカみたいな質問をしない
極端に言えば「良い物件の概要書とレントロールを送ったら、さっさと買付返送してくる人」になるということです。めちゃくちゃ都合がいいですよね(笑)
不動産会社の方は、顧客の資産や収入を増やすことには興味がありません。自社の売り上げや利益、営業マンのノルマ達成などを求めているだけです。逆に投資家さんも、本来的には不動産会社の利益なんかどうでも良い訳です。
その両者が交わる可能性があるとすれば「良い物件と素早い購入」しかありません。
ポータルサイトで問い合わせをした時から、不動産会社からの「品定め」は始まっています。しっかりと基準を伝え、物件取得への強い意思を伝えましょう。
問い合わせをした物件自体は買えないことが多いですが「こうだったら買っていた」という基準をきちんと伝え、それに近い物件情報が来たときには、超ダッシュで動き判断するのです。
そうやって信頼を積み重ねていくことで、その不動産会社A社にとっての優良見込み客となります。あとは不動産会社の数を増やしていくことで、いつしか溢れんばかりの物件情報が集まるようになるはずです。
ちなみに、ぼくはこの「A社」が、いま20社くらいあるでしょうか。100社とかあったら本当にすごいことになると思います。
そんなA社への道も、ポータルサイトからです。