賃貸管理会社との関係を強化する3つの要素
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管理運営の話が続きますが、前回の「募集が甘い問題」を解決するためにも必須のことをお話しようと思います。
それは「賃貸管理会社との関係を強化する」ということです。これはある意味、不動産投資における最強のノウハウだと言って良いでしょう。
なぜなら、前にも話をしたように「優秀な管理会社に頑張ってもらえば、ほぼ自動的に成功してしまう」からです。
逆にいうと、管理会社に嫌われている大家さんは、絶対に成功しません。
◆大家さんのポジションを上げる3つの要素
しかし、何か弱みを握っていたり資本関係がない限り、管理会社さんが特に理由もなく自分の物件を優先して決めてくれるようなことはありません。
ですから「優先してもらう理由」を作る必要がありますね。こちらのツイートをご覧下さい。
◆管理会社さんとの関係を強化する方法
1.優れた取引先になる
2.リスペストされる
3.好かれる人柄でいるシェア1位でいるとか、聖人君主になるとか、人気者になる必要はありません。あくまでも「大家さんとして」できていれば大丈夫です。ライバル大家さんのレベルが低いから意外と簡単。
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) June 19, 2020
この3つの要素を強化するよう心がければ、管理会社内での自分のポジションが自然と上がっていき、入居率にも反映されるようになるでしょう。
◆優れた取引先かどうかの判断基準
優れた取引先と言われてまっさきに思い浮かぶのが「売上規模が大きい」ということです。要するにたくさんの戸数を同じ管理会社に委託していること。もちろん、可能であればそれに越したことはありません。
ただ、皆さんも本業の取引先を「どのくらい大切にするか」の判断基準は、売上規模だけではないと思います。
例えば、レスポンスや判断が早いとか、無理な値切りをしてこないとか、取引の年数や自社の社員を大切にしてくれるかどうか、など。ご自身にとっての優良取引先を思い浮かべて、そのように振る舞うのです。
人間関係も大切ですが(後述)、大家さんと管理会社さんはビジネスで繋がっている関係です。常に相手の立場を考え、「Win-Winの関係」を目指しましょう。
◆頑張っている人が応援してもらえる
リスペクト。ここで敢えて横文字を使ったのは、日本語の「尊敬」とは少しニュアンスが違うように思えるからです。
人格的に優れているとか、偉業をなし遂げたというような大袈裟なものではありません。文章で説明すると「大家さんとして頑張っていて、その頑張りをすごいなと思う気持ち」でしょうか。
満室経営を目指す気合いや行動が群を抜いていて、知識や事例の習得に余念がなく、得た情報やノウハウを管理会社さんと共有してくれたりする大家さんと、「入居決めて下さいよー」言うだけで自分はなにもしない大家さん。
どちらがリスペクトの対象になるかは明らかです。
元々、人間は頑張っている人を応援したくなるようにできていますからね。スポーツを観て感動したり応援に熱が入ったりするのも、選手の頑張っている姿勢に心を打たれるからです。大家さんも頑張りましょう。
◆ビジネス上の好かれる人柄を目指す
そして最後に「好かれる人柄である」ということですが、ここで「自分は昔から人付き合いが苦手で、だから大家になったんだ」というような人がいるかもしれません。
ですが、そういう心配は無用です。管理会社の社員さんと友達になろうとするなら、ある程度の社交性やユーモアのセンスがあった方がいいですが、大家さんとしての目的は、しっかり管理をして満室運営をしてくれれば十分。
であれば、ビジネスの相手として「好かれる人柄」であれば良い訳です。
どんな職業でも、その職業に適したキャラクターで仕事に従事しています。
お笑い芸人やディズニーランドのキャストは明るく振る舞っているでしょうし、葬祭業の社員さんであれば仮に宝くじで3億円当たった日であっても、葬儀中はしんみりとしているはずです。
であれば、大家さんも「大家さんらしいキャラクター」というものがあるはずなので、そのように振る舞えば問題ありません。
明るいか暗いかで言えば、やや明るめ。気前が良く適度な貫禄があり、大雑把ではないけれど極限まで相手を追い込むようなことはしない・・・みたいな感じでしょうか。
それぞれに「理想の大家さん像」というものがあると思いますので、その通り振る舞っていれば良いと思います。プロ意識をもって相手と接していれば、お客様面して威張っている他の大家さんとは、大きな差がつくことでしょう。
以上の3要素について自身のレベルを上げ、管理会社さんとの関係が強まってくると、入居は決まるしコストは下がるしで、賃貸経営がどんどん楽になっていくはずです。
管理会社さんは、銀行と並んで不動産投資における最重要ステークホルダーですから、融資を受けようとするのと同じかそれ以上の頑張りで、関係強化の努力をするのは当然だと思います。