不動産投資はどうやったら「損をする」のか

2020年9月14日

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不動産投資の利益はキャッシュフローではありません。

物件保有時には受け取った家賃から、利息を含む各種経費や税金を支払った実収入が利益であり、会計上はそれに減価償却が加味されます。

元金を返済した分は物件を売却すれば換金できますから、言うなれば土地と建物に貯金をしているのと同じようなものです。

今日は、上記の原則をもとに不動産投資の利益構造について考えてみました。

 

◆なかなか損はしない不動産投資

こちらのツイートをご覧下さい。

 

例えば、上記でいう「ネット賃料」で計算した利回りが5%だったとします。

であれば、保有している不動産が平均して年間5%以上値下がりすると、売却時に損失が確定します。それまで得ていた収入が全て吹き飛ぶ訳です。

 

しかし、年間5%の下落というと10年で半分になってしまうということですから、よほど高値で掴まない限りは起こりにくい現象です。バブル以降のどの10年を切り取ってみても、不動産価格が半減したことはありません。

その割には不動産でうまくいかなかった人って多い訳ですが、これはツイートにあるように「損をしている」のではなく「キャッシュアウトしている」のです。

 

◆高値づかみをした2人の投資家のお話

不動産を市場価格より3割高い値段で買ってしまった「残念な投資家さん」が2人いるとします。3割高い結果、表面利回りが7%、ネット家賃が5%になりました。

 

どちらも同じ5千万円のアパートを買いましたが、Aさんは全額現金で、Bさんはフルローンで買いました。金利3%の20年返済です。

不動産はここ10年と同じくそこそこ堅調で、不動産価格の増減はなかったものとします。AさんとBさんはどうなるでしょうか。

Aさんは途中で「もしかして自分は割高な物件を買ってしまったかも」と気付きましたが、後悔先に立たずで頑張って賃貸運営をしました。

その結果、家賃収入によって10年で購入価格の半分を回収できました。ネット利回りが5%ですから予定通りです。

 

その後不動産を売却しましたが、3割高くかっていますので売却価格は3800万円ほどになってしまいました。しかし、10年の歳月は大きいものです。

Aさんは家賃収入でこれまで2500万円を得ていますので、不動産の売却によって得たお金と合わせて6300万円になりました。5千万円の資金が10年で26%増えたことになります。

相場の3割も高く買ってしまったのに、です

 

◆「キャッシュフローが出ない」+「高値づかみ」は損切りか?

借入を使ったBさんは大変です。

5千万円のローンを組んだことで毎月の返済額は、元利均等で27.7万円にもなります。一方で入って来る家賃は20万円ちょっと。毎月7万円もキャッシュアウトしてしまいました。

「これは大失敗だ。売った方がいい」と思って相談したところ、売れる金額は3800万円だというからびっくりです。

今の時点で1200万円の含み損であるにも関わらず、10年持っていたら7万円×120ヶ月で840万円損をするのです。「すぐに売らなきゃ」と思って損切りしました。

 

・・・よくある話っぽいですよね。

ではこのBさんが、Aさんと同じように10年間物件を保有し続けていたらどうなっていたでしょう。

 

キャッシュアウトの累計は上記の計算通り840万円でした。

でも、1円のキャッシュフローも出せなかった反面、短めの返済期間によって購入当初から毎月15万円以上の元金を減らしていき、10年後の残債は2871万円にまで減っていたのです。

3800万円で売却すれば、キャッシュアウトの累計を上回る金額が手元に残りますから、パフォーマンスは全然良くないもの、とりあえず損はしなかったということになります。

 

◆まとめ。長期で持つ。早く買う。

もちろんここでBさんが利益を出せたのは、不動産相場が下落しなかった場合を想定しているからではありますが、2人の投資家は相場の3割増で物件を買っています。

相場通りの水準で買って、10年後に3割下落した場合でも同じ結果になることからも分かるように、不動産を長期保有していれば「投資トータルが損失で終わる」ということは滅多にないものです。

 

しかし、実際には「キャッシュフローがない」という恐怖感であったり、資産背景的にキャッシュアウトに耐えられなかったりで、自ら損失を確定させてしまう投資家さんは数多くいます。

 

以上のことから分かることは


・損をすることとキャッシュアウトは違う
・利益を出すこととキャッシュフローが出ることも違う
・長期で保有することは、利益を確保する上でインパクトが大きい
・だから、不動産は早く買った方がいい。時間が味方。


といったところでしょうか。

利益構造を理解して、正しい購入と保有をしていきたいところです。

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