不動産の「価値」を構成する要素
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少し前に話をしました空室対策の具体的な考え方やノウハウについて、これからお話していこうと思います。
空室の原因は2つ。「家賃が高い」と「募集が甘い」。
家賃が高いというのは「物件が提供している価値に対して」高いとうことなので、そのまま家賃を下げるのもいいけど、価値を上げていく方がいいですよ・・というところまでお話しています。
今日は「価値を上げる」ことについての、基本的な考え方についてです。
◆価値を構成する要素
少し前のツイートですが、こちらをご覧下さい。
家賃を下げたくない場合は物件の価値を家賃に見合うように上げていく訳ですが、空室が埋まらない人は「価値」というのを立地とか築年数とかの「変えられないもの」でしか捉えていないように思います。
清潔感、設備、明るさ、名称など、変えられる価値はたくさんあります。— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) January 21, 2020
空室対策があまり上手じゃない大家さんは、不動産の「価値」というものを非常に狭く捉えていることが多いです。
立地(駅から遠いからダメ)、築年数(古いからダメ)など、変えられないものばかりが不動産の価値だと思っている限り、「価値を上げよう」と思ったり行動したりということはできません。
不動産の価値というものは、たくさんの要素で構成されていまして、その中には立地のような変えられないものもありますが、変えられるものもたくさんあります。
そして、変えられるものの中から、なるべくコストパフォーマンスが良いものを選んで向上させていく。これが「価値を上げる」行動の基本です。
◆コスパの良い価値向上策
ツイートにもありますが、物件の清潔感、設備、明るさ、名称の4つは、無料もしくは低コストで価値を上げることができる基本です。
ちゃんと掃除して、ウォシュレットやテレビモニターホンなどの基本的な設備は取り付ける。内見用の照明はワット数を上げ、ダサいアパート名は変更します。
空室が減らないですぅなんて言いながら、物件周りが汚かったり雑草が伸びていたり、口に出すのが恥ずかしいような名称のまま放置していたりする大家さんがいるのは、不動産投資7不思議のひとつです。
設備は数万円の支出で、家賃を1~3千円くらいは上げられるくらいの価値向上ができるものも多く、非常にコスパの良い投資になります。
上述したもの以外だと、ホスクリーン(室内物干し)、シングルレバー混合栓、浴室や玄関の鏡設置、トイレットペーパーホルダー、スマートロック(スマホやICカードで解錠できる鍵)などなど、たくさんあります。
また、TVのスタジオにたくさんの照明があり、やたらと明るくしているのは、そうすると出演している人が若く綺麗に見えるからです。ご自身のお部屋にも、ぜひ活用しましょう。
◆価値向上は永続的に
これらの低コストの施策だけでなく、間取りやデザインの変更、大規模な設備更新などは、不動産を保有している限り絶え間なく続けていくものです。
頂く家賃の一定額は、物件の価値向上に投資し続けるというスタンスで運営していると、長く物件を保有しても家賃の低下や空室の増加に悩まないで済むようになります。
空室が増えるのは人口が減るからではなく物件が古くなるからでもなく、価値が落ちているからです。しっかりと再投資していきましょう。
具体的な価値向上策については、今後もテーマにしていきたいと思います。