不動産投資の「フェーズ」とかいうもの
■不動産投資の羅針盤「プレミア投資部」はこちら
■大家さんのための無料Web情報誌「満室経営新聞PLUS」はこちら
不動産投資はいろんなスタンスがありますが、それぞれのスタンスに難易度やリスクの違いがあり、有利に働くポイントとある程度犠牲になっても仕方のないポイントも違います。
ただ、普通の会社員の方が不動産投資で資産と収入を増やそうという場合は、だいたい同じルートを辿ることになります。
似たような境遇で、似たようなゴールを目指しているのですから、ルートが似るのも当然ですよね。
◆最初に確保するのは「空気」
簡単にまとめたものを、かなり前にTwitterで投稿しています。
サラリーマンの投資初期はとにかくキャッシュフロー。月100万確保したら、今度は出口まで含めたトータルの収益を重視して値下がりしにくい物件を選ぶようにする。最後は出口もキャッシュフローも無視して一等地の不動産を買って永久保有。マネーサプライは今後も増えるけど、良い土地は増えない。
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) March 25, 2019
まず、不動産投資をスタートさせた人にもっとも不足しているものは「キャッシュフロー」です。
キャッシュフローが不足すると、拠出した自己資金をいつまで経っても回収できないだけでなく、空室の増加や家賃の下落に耐えられなかったり、修繕や建物の維持管理の費用を捻出できなくなってしまいます。
HOME’Sのコラムでも書いてますが、キャッシュフローは空気のようなもので、なくなると死んでしまうので最優先で確保しないといけません。
◆目先の現金よりも、トータルの利益
キャッシュフローを最優先させる投資スタンスは、一方でデメリットも多くあります。
それについては今後のブログ記事で説明していく予定ですが、デメリットがあるだけでなく「キャッシュフローが最も出る投資が、一番儲かる投資」という訳でもなかったりします。
なので、何億・何十億とキャッシュフローだけを延々と求めているような投資家さんは非常に少なく、だんだんそれ以外の要素に舵を切るようになります。
一定のキャッシュフローを確保できた投資家さんが次に重視するのは、「トータルの利益」と「純資産の増加」です。
キャッシュフローが要らないという訳ではありませんが、それを最優先させることでトータルの利益が減るのであれば、キャッシュフローを削ることも厭わないということです。
分かりやすいものだと、「ムリに長い返済期間を取らない」とか「融資割合を上げることにそこまで偏重しない」というものです。
◆使い切れない資産を得たあとは・・
十分なキャッシュフローを得て、毎月毎年増えていく純資産によって融資も受けやすくなっていくので。自分で活動を停滞させさえしなければ、スピードの違いはあるものの自動的に規模が増えていくようになります。
それぞれの得意なスタンスで純資産を着実に増やし、自分はもう使わないレベルの資産を積み上げても、敢えて同じ事を続けていく人もいます。
一方、総資産数十億&純資産数億~10億くらいになると、ひたすら純資産の増大を狙う人だけでなく、今度は「事業家として経済人になっていく」ような人と、「とにかく一等地を買う」人が出てきます。
両方の要素を追っている人もいますが、ぼくと同じ頃から不動産投資を始めている同年代の人でも、このレベルに至っている人もちらほらと出てきており、本当にすごいなと思います。
はるか上で見えてないような、さらなる高みで不動産と関わっている人もいるかもしれません。自分が不動産投資を始めた頃は、その上の純資産フェーズのことだってよく分かっていませんでした。
不動産の世界はレベルが何段階もあり、今いるところだけが全世界だと勘違いしがちなので、広い視野をもって取り組みたいですよね。