不動産投資「自分のルール」
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みなさんは、不動産投資においての「自分なりのルール」というものがありますでしょうか。
投資スタンスとはまた違った面での、購入売却運営その他での自社(自分)の方針のようなものです。かっこ良くいいうと経営方針のような感じ。
何が正解ということはありませんが、そういう指針があると迷いなくブレない不動産投資を続けられそうな気がします。
◆自分との約束
とはいえ、ぼくもこれまで明文化して事務所の壁に掲示するようなこともなく、なんとなく漠然とそういうのを決めていた訳ですが、先日ツイートにしてみました。
◆不動産投資において自分との約束
・ゆっくりでも歩みを止めない
・空室が続いている状態で次を買わない
・あらゆる種類のインチキ厳禁
・チームをとっかえひっかえしない
・借り換えしない
・ご褒美はおいしいお酒とごはん
・前の勤務先に感謝キレイな話をしましたけど、結局は自分のためですね。
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) December 3, 2020
読めば分かるものではありますが、今日はこれの補足説明をしたいと思います。
まず「ゆっくりでも歩みを止めない」こと。
今やもう、不動産購入や運営が事業になっているので完全に止まってしまうことはありませんが、例え買いづらい時期があっても物件探しや金融機関開拓・深耕の動きをやめないという意味です。
不動産投資は蓄積がモノを言うことは、割と早くに理解していましたが、15年以上も活動を続けてきて、改めてその威力を感じています。
◆空室が続いている状態で次を買わない
不動産を買い始めた当初は運営力も低く、空室がなかなか減らない時期が続きました。
今では「常時90%以上、平均95%」というのを入居率の目安にしており、それを軽く達成している訳ですが、始めて2年くらいは常時80%台前半でした。
そういう自分を戒めるため、空室が一定以上増えてしまった際には購入をストップしてでもその状況を脱却するつもりでいます。
現況のダメな状況を、新しい購入物件でカバーするよりも、ダメな状況そのものを改善するのが当然のあるべき姿だと思います。入居率は本当に大事。
◆あらゆる種類のインチキ厳禁
いわゆる「コンプライアンス」についてはルール自体が厳しすぎる面も否めませんが、ルール違反を前提として収益をあげるようなビジネスは続かないと考えています。
ぼくの場合は社員さんを雇用していることもあり、インチキを社員さんにさせるリスクは計り知れません。そういう行為を外部に流出させられたら終わりですし、そうでなくても激しい軽蔑の対象となるでしょう。
ルール違反は「バレたら終わりだ」という怖い気持ちを抱えながら過ごすことになるので、ハッピー&リッチな不動産投資ではないと思っています。
◆チームと借り換えについて
金融機関、管理会社、工務店、税理士さんなど長期に渡って業務をお願いする「チーム」のメンバーは、一度そう決めたらよほどじゃないと変えるべきではないと考えています。
業務の遂行状況が不満足であっても、他業者に変える前にしっかりと話し合い、改善してもらうよう伝えて最後までメンバー継続の道を模索します。
また、チームのメンバーとは継続取引が基本ですから、相見積もり取得による安易な価格交渉も控えるべきだと思います。ただこれは、そうでない事業者さんも多いでしょう。
このような姿勢は相手にも伝わり、逆にこちらが「切られてしまう」ことを防いだり、多少の無理をきいてくれたりする関係作りに役立っていると思います。
同じ理由で、借り換えについても基本的には行いません。
金融期間に冷たくされている時期があっても、また数年で積極姿勢に戻るようなことは過去に何度もありました。
金融機関は以前に書いたように数が本当に少ないので、こちらから見切って得するようなことはありません。ちょっとフェアじゃない気もしますが、相手から好かれていないことが分かっていても、こちらは誠意をもった対応をすべきと考えます。
◆ご褒美はおいしいお酒とごはん
これ、変な行動指針ですよね。ご褒美をあらかじめ決めているなんて。
なで指針にしているかというと、調子に乗って余計なものを買わないようにする目的と、あとは「なるべく頻繁にご褒美の機会を持ちたい」からです。
高く売れて利益が出た、テコ入れ中のアパートが満室になった、数字にはでないけど良いことがあったなど。そういう時にちょっと良いものを食べて贅沢します。
何十回そういうご褒美をしてもクルマや時計を買う値段には及びませんが、自分の満足度はとっても高いので「良い約束」であることは間違いありません。
◆前の勤務先に感謝
そして最後がこの約束。不動産投資を事業として拡大できているのは、会社員時代に学んだ仕事の進め方や各種スキルのおかげです。
コミュニケーション、書類やプレゼン資料の作成、数字とタスクの管理、一般常識などなど。
※よく叱られましたが、そういう経験があってこその不動産投資。
かつての勤務先には、自分なんかよりはるかに仕事のできる人がたくさんいましたし「そういう人たちが不動産投資をやっていたら、凄いことになっていただろうな」と思います。
だから、「不動産投資をしたい」という会社員の方を前に調子に乗ってしまうことも、威張るようなこともありません。
といことで、規模が小さい大家さんでも立派な事業主。ご自身の方針を作っておいて、損はありません。