リベ大不動産のビジネスモデルは古い

2023年1月21日

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Twitterで話題になっていた「リベ大不動産」というサービスですが、そもそも自分は元々のリベ大を知らず、この件ではじめて見ることになりました。

正式名称「リベラルアーツ大学」

不動産だけでなく、お金に関わるいろんな知識を得ましょうというコンセプトで運営されています。

上記のページはブログですが、活動の中心はyoutubeのようで、なんと200万人以上のチャンネル登録者がいます。びっくりですね。

 

◆斬新なように見えて、よくあるパターン

今日はリベ大そのものについては置いておいて、「リベ大不動産」についての説明と考察をしていきたいと思います。

リベ大不動産というのは、抜群の知名度と影響力を武器にした不動産仲介サービスです。ホームページを見ると・・

※画像クリックで当該ページへ

 

仲介手数料ゼロという、まあよくあるパターンですね。

このブログをお読みの方であれば、こちらの売上は大家さんからの広告料で賄われるんだろうなということは、すぐに理解できると思います。

 

なので、広告料が出ない物件であったり、管理会社が専任を取っていてADが客付側に渡らない(=客付業者さんは入居者さんから仲手を取って売上にしてね、というタイプ)の場合、上記画像の「0.3ヶ月」を入居者さんから回収して売上にするのでしょう。

その過程で、ADがしっかり出る別の物件を薦められるんだろうな・・なんていう展開も読めてしまいます。

 

◆タダ乗りビジネス

このモデルは法律に違反している訳ではありませんし、LINE連絡などでコストを削減することで、利益の最大化ではなく母数(=仲介件数)を増やして利益を出そうというもので、何ら責められるものではありません。

既存の不動産会社さんなどから、苦言を呈されている点は以下にあります。

 

既にどこかしらのポータルサイトに掲載されている物件を探して、それがリベ大不動産で仲介が可能かどうかを問い合わせるというものです。

言うまでもなく、ポータルサイトの情報はどこか別の不動産仲介会社が、コストと労力を掛けて掲載をしたもので、リベ大不動産はその情報にただ乗りする形でビジネスを成立させようとしているという訳です。

 

ぼくも最近、ECHOESを使って自分で情報を登録したことがありますが、入力項目も多くて結構面倒くさいものです。

いつの間にかその労力がリベ大に奪われ、仲介をされてしまったとなれば、ポータル掲載した不動産会社さんはたまったもんじゃないでしょう。

 

◆よくある反論

こういう話をすると「いやいや、普通の人だってヨドバシカメラなんかで家電を見て、Amazonの方が安かったらそっちで買ったりするじゃないか」みたいな反論をされます。

家電量販店のイラスト

ぼく自身は、店舗で見たものを通販で買い直すようなことはありませんが(運が逃げると思っているので)、もちろんそういった行動を禁止することや、ヨドバシなどが「店員に説明させたのに通販で買うような人はダメです」みたいな文句を言われることもないでしょう。

アフターサービスとか、設置運搬などで通販に差を付けるしかありません。または店員さんの人間力ですね。

 

◆実は昭和時代の古いモデルだった

ただ、こういった行動とリベ大の大きな違いは「サービスの提供側が”タダ乗り”を推奨している」という点にあります。

推奨っていうか、もはやビジネスの前提になっていますよね。これはダメでしょう。

Amazonのトップページに「本屋さんで立ち読みした上で、気に入ったものを当サイトでご注文下さい」と書いてあるようなものです。

 

大昔に、カタログ通販のニッセンがやってたCMで「見~て~る~だ~け~」というのがありましたが、今こんなCMやったら一発で社長が謝罪させられます。

 

現在の通販業界は「リアル店舗より安い」ことが存在理由ではなく、品揃えの豊富さだったり、通販でしか流通していないアイテムが合ったり、比較検討がしやすいというメリットだったりを打ち出しています。

リベ大不動産は、令和の時代にバブル期のニッセンのような価値観でビジネスをしているので、さすがにそれは古くてダサいだろうと思いました。

 

◆大家さんから見るリベ大不動産

では、次に大家さんはどうかのかという話です。

リベ大だろうと何だろうと、入居を決めてくれる不動産会社が良い不動産会社であるという考え方は理解できます。「リベ大経由の入居申込みは断ってください」と管理会社さんに宣言するような人は少数派でしょう。

 

また、部屋探しをしている入居者さんは、自分が「中抜き行為」に加担しているという自覚はほとんどなく、単に仲介手数料を節約できるからラッキー!みたいな人が大半なので、別に「悪い人」という訳ではありません

ですが、自分の経験上このようなサービスにいち早く飛びつくような人は、居住時や退去時にも権利意識が人一倍強く、トラブルの元になる可能性は高いだろうな・・と思います。

拡声器で話す男性会社員のイラスト(真剣)

「ただ部屋探しに同席するだけで、家賃1ヶ月分もの仲介手数料をせしめるのは絶対悪だ!」というマインドと

「敷金は単なる保証金だ!全額返却されて当然」
「滞納補償会社の加入でメリットがあるのは貸主だ。保証料は大家が払え!」

みたいなことを言うマインドは完全に一致しています。

なので、自分としては今のところ、入居は管理会社さんをきちんと通った人じゃないと受け付けたくないな・・という方針です。

 

まあ、このリベ大不動産は以前に書いた「ダメになる不動産テック」の要件に結構ドンピシャで当てはまっているので、そんなに続くこともないと思いますけどね。

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