不動産投資「王道の高利回り追求」とは?
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不動産投資を始めようとするからには「人より良い物件を購入したい」という思いはあるかと思います。チャレンジ面談にいらっしゃる方もでもよくいます。
ただ、高利回り思考でよくあるパターンとして
・スペックなどの購入基準はそのままで、利回りだけ追う。
・非現実的なテクニックに傾倒する。
・得たい結果と、自分の行動が一致していない。
というのが目立ちます。
◆非現実的な利回り追求
スペックそのまま利回りだけを追うということは、単に値付け間違い的に安く出ている物件を買うという思考ですが、そういう物件がご自身のところに回ってこないと気付くまで、ムダな時間を過ごすことになります。
非現実的なテクニックでいうと「何らかの瑕疵のある物件を買って、その瑕疵を解消させる」みたいな。しかも、その瑕疵解消のためにはコンサルタントさんに、かなりのお金を払わないといけなかったりします。
コンサル料が掛かって結局は普通の利回りになってしまう可能性が高いだけでなく、お任せになってしまって何のノウハウも会得できないままだと、他人に命運を握られている状態になり非常に危険です。
かぼちゃの馬車も、販売会社(=サブリース会社)への100%依存で命運を握られていた訳ですが、それに近い形になるリスクが高いですね。
こういう技巧的な高利回り物件に走るのは、ちょっと危ないなと思っています。
◆高利回りの王道2パターン
そんなことをしなくても、王道で高利回りは作れます。パターンは2つ。
1.空室の多い物件を買って、満室にする。
2.ボロくて住めない物件を買って、住めるようにする。
または、1と2の合わせ技です。
ぼくが、管理運営の威力を知ったのは、3棟目を購入した時でした。
3棟目に買った富山のマンションは、13部屋あって、買付入れた時には4つ空いてました。
売出した時点から県内のちゃんとした不動産会社が管理をするようになってて、そしたら2ヶ月後の決済時には満室。「やり方次第でなんとでもなるもんだな」と空きの多い物件も恐れず買えるようになりました。 pic.twitter.com/cRjxj6hyS8
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) June 3, 2020
写っている赤い車は、当時の自家用車でした。マツダのプレマシー。
損保会社というのは、自動車保険を大量に売ってくれる自動車ディーラーには頭が上がらず、社員みんなで販売協力として車を買います。(なんと車を買う、または買う人を見つけてくるノルマもあるのだ!)自分の勤務先は自動車会社の中ではMAZDAと取引が深かったので、同社の車を買っている人が多かったです。
物件は見たとおり、別に汚くもなく古くもなく。でも、長年に渡って空室が続き、任売に近い形で安く物件を売ることになってしまった売主さん。
しかし、その物件売却を請け負った不動産会社さんが(管理条件付きでした)、しっかりと手を入れた結果、2ヶ月ちょっとで満室になってしまったという訳です。
ぼくはそれまで、こうした再生事例を見たことがなく、入居率の低い物件は購入するのを避けていました。
それが自分が買う物件で行われたことで開眼し(すごいラッキーでした 笑)、今後の投資スタンスを大きく変えることになった訳です。
◆自分でやれる、確実にできる。
ちなみに、このマンションの入居率改善は非常にシンプルで、要は適正な水準に家賃を下げただけです。確か55,000円くらいだった家賃を49,000円に下げてたと思います。
当時のぼくは勤務先のお金で社宅に住んでいましたが、「へー、6千円の家賃差でもだいぶ違うものだな」と感心していました。
適正賃料から6千円高く募集してたら、そりゃ決まらないですよね。家賃相場への感覚が鈍すぎました。
今後の記事でも説明すると思いますが、家賃以上の価値を提供できていなければ、家賃を下げるか価値を上げるかしないと空室は埋まりません。家賃設定というのは、空室対策において非常に重要です。
入居率を上げて満室にするのは、他人の力を借りずとも自分の運営力でなんとでもなりますし確実性が高いです。適切家賃で価値のある物件を提供すれば、人はそこに住むようになるからです。
同じように、ボロ再生においても「こういう修繕をすれば魅力が高まる」というのは確実であり自力で完遂できます。
コンサルさん任せだったり、役所や隣地との交渉に成功しないと成立しなかったりといった「技巧的高利回り物件」に走るより、地道に修繕と入居付けを頑張るほうがいいと思いませんか?
特に大した経験(知識もスキルも実績も)がない段階で、アクロバチックな投資法に走ろうとすることは、個人的には非常に危険だと思います。
基本が大事。王道の投資法から始めましょう。