(失敗談)リフォーム費用をムダにした話
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区分マンションを買い進めて、今年になって50戸を超えました。
総額でいうと8億円ちょっとになります。どういう物件が良いのかという「目利き」はある程度できるようになっていて、おかげさまで金融機関からも評価をしてもらっているので、融資もコンスタントに受け続けています。
ただ、最近「自分もまだまだだな」と反省しきりなのがリフォームと売却です。
◆最初のきっかけはコロナ
こちらのツイートをご覧下さい。
◆実需売却向けリフォームの、賃貸向けとの違い
・水回りの未使用感
・クロスと床は全貼り替え
・エアコン、照明、ガスレンジ不要
・キッチンやクロスはやや地味に
・壁付け照明と琉球畳はポイント高いぱっとしない物件でも、買う人にとっては夢のマイホーム。手抜きはすぐバレてしまう(反省点)
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) September 2, 2020
最後に書いてあるように、反省ツイートです。
今年になって区分の退去が何件かあったので、いつものようにリフォームをして実需(マイホーム)の方向けに売却をしようと考えました。
しかし、修繕が終わって物件がネット掲載される頃にコロナの感染が広がり、日本全体がマイホームを買うような雰囲気ではなくなってしまいました。
それはそれで仕方ないのですが、部屋が空きっぱなしで毎月管理費と修繕積立金を払い続けていくのがどうしても我慢できず、当時の販売中物件2戸を途中で再賃貸に切り替えたのです。
コロナ禍においても引っ越しをする人はいますので、次の入居は簡単に決まりましたが、賃貸向けのリフォームは、いわゆる「原状回復」ですから修繕する項目もクオリティも販売のそれとは違います。
多少の汚れや床の傷程度でしたらそのままですし、水廻りに手を入れるようなこともありません。掛かる費用も何分の1で済むことがほとんどです。
オーバークオリティな修繕によって入居は素早く決まりましたが、自分の中では「ムダなお金を掛けた」という悔しい結果となりました。
◆今度は逆に、費用を抑えてみた結果・・
その後、また区分2戸が退去になりました。
緊急事態宣言も終了しており、コロナにも慣れつつあるので「今度は売却を成功させよう」と思ったのですが、前回の過剰リフォーム(結果論ですが)による失敗が頭をよぎります。
そこで今度は、修繕費用をなるべく抑えることにしました。景気も悪化しつつあるから、ほどほどのリフォームでお値打ちに販売しようと思ったのです。
そうしたら今度は、内見があっても買付が入らないという時期が続きました。
売却物件2戸のうちひとつは、同じ建物内で完全リノベーション済みのマンションが売られており、もちろん価格は自分のものより数百万も高いのですが、そっちを見た人からは「見劣りする」という評価をされます。
(ちなみに、リノベ済みマンションのほうも、今度はぼくの売り物件に比べて「高い」と言われて成約に結びつかないようで、そちらの業者さんから「一緒に売らせて欲しい」というオファーがありました。お互い迷惑な話です 笑)
どちらも8月の終盤に買付をいただき、売却することにしたのですが、そのどちらの買付も買主は業者さんでした。
予算をケチったものの、それなりのお金を掛けてリフォームしたお部屋の「上から」またリフォームを施して再販するのです。
ちょっと汚いけど取り替えるのはちょっとな・・と思ってシートを貼ったキッチンは、新品シートごと廃棄され交換されます。
ワックスを掛けた床は誰にも踏まれることなまま、剥がされて張り替えられます。
こんなことになるなら、何も修繕しないで売っても大した価格差にはならなかった訳で、形は違えどまたしても「ムダなリフォームをした」ことになってしまいました。
◆再販業者がリノベーションする理由
再販業者さんによって販売されている中古の分譲のほどんとが、内装は中古さがほとんど分からないレベルにリノベーションされています。
ということは、そうした方が(リノベ費用を考えても)高く売れて儲かるということなのでしょう。
また、今回のような「上書きリノベ」は、その前にリフォームをしてくれた工務店さんや職人さんにも迷惑を掛けたような気がします。
熟練の腕によってパラパラに仕上がった炒飯なのに、スープをぶっかけて食べられたような、申し訳ない気持ちです。
今のところまだ予定はありませんが、次に売却する物件はパリッとしたリノベーションでいこうと心に誓ったのでありました。
・・・でも、ほんとはそういうの好きじゃないんですよね。廃棄物を増やすのは地球環境にも良くありませんし。(そんなことじゃ物件売れなくなってしまう)