空室の原因は2つしかない
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不動産投資において、物件を買うよりも大事な管理運営の知識とスキル。
リフォームや滞納対策など様々な分野に分かれますが、何をおいても最重要なのが空室対策です。テナントリテンションとか難しい言い方もしますが、要は「空いた部屋に素早く次の入居者さんを連れてくるスキル」です。
◆家賃か、募集か。
入居付けが苦手な大家さんは、賃貸業の収支が悪化するだけでなく、管理をしてくれている会社が信用できず不仲になり、お金を掛けられないので物件の維持もままなりません。
損切りで売ろうとしても、空室の多い物件は買い叩かれてしまうという悪循環。持ってもダメ、売ってもダメという負け戦になるのです。
しかし、このツイートのように空室の原因は2つしかありません。
繁忙期に入ってきました!空室の原因はふたつしかありません。「家賃が高い」か「募集が甘い」かです。
家賃を下げたくないなら、物件の価値を見合うレベルに上げていきます。そして、管理会社さんへの働きかけを強めてしっかり募集してもらうのです。
大事なのは「必ず満室」という情熱。— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) January 21, 2020
駅から遠いだの建物が古いだの、3点ユニットだから和室だからオートロックがないから・・これらはみんな「家賃が高い」「募集が甘い」の2つに集約されます。これが理解できると、空室に困らなくなるはずです。
◆高い安いは「何と比べて」?
1億円って高いでしょうか?
何十年も掛かってようやく稼げるお金だとしても、これが毎月100万円を稼ぎ出す都区内の築浅ビルであれば強烈に安いと判断されます。大衆居酒屋で提供される生ビールの料金であれば、千円でも高いです。
家賃も全く同じで、高い安いの絶対的な指標がある訳ではなく、あくまでも価値との対比です。
つまり、空室の2大原因である「家賃が高い」というのは「提供している賃貸物件の価値に比べて、家賃が高い」という意味です。これでは入居は決まりません。
この価値と価格のアンバランス状態を是正するためには、素直に家賃を下げてもいいですし、家賃に見合った状態まで価値を上げるという選択でも良いです。
そして、なるべく後者を選んだ方が賃貸経営はうまくいきやすいです。
価値を上げる方法は今後たくさん紹介していきますが、賃貸経営が上手な人は、価値を上げる手段をたくさん知っていますし、あまりお金を掛けないでそれを実現することができます。
賃貸経営が下手な人は、価値を上げる方法をあんまり(まったく)知らないし、知っていても割高になってしまったりします。
◆「良いものを作れば売れる」は間違い
家賃以上の魅力がある物件を持っていたとしても、それが正しく公開されていなかったり、適当にお薦めされているようでは入居は決まりません。
世の中はアピールが下手だったりきちんとできていないせいで、正しい評価が得られていないような人や会社や商品で溢れています。アピール不足の空室もたくさんあります。
もちろん、価格に比べて圧倒的な価値のある物件を提供すれば、どんなにアピールが下手くそでも誰かの目に止まって入居は決まりますが、ほとんどの大家さんはなるべく高い家賃で決めたいので、必然的に同じように価値のある物件の中での勝負を強いられます。
そういった環境下で
・たくさんのWEBサイトに掲載されている
・クオリティの高い写真や説明文で、魅力がしっかり伝えられている
・多くの賃貸営業マンに認知されている
・「優先して決めたい」と仲介会社に思われている
上記のような状態が実現できれば、空室で苦しむ確率は激減します。
それどころか、こうしたPRテクニックを駆使しまくれば、相場以上に高い賃料で成約させることもできるでしょう(入居期間が短くなってしまうので、オススメはしませんけど)
街を歩いても、ネットサーフィンをしても、無数の広告が目に止まると思います。企業がお金を掛けて広告を出しているのは、それだけ世の中へのアピールというのが大切だからです。
大家さんは月額何万円、居住期間を合計すると何百万円というお金をいただく高い商品を売っているのですから、「部屋という商品」を多くの人に知ってもらい、魅力を感じてもらえるように努力をしたりお金を掛けたりするのは当然です。
多くの空室を抱えて悩んでいる大家さんの多くは、何もしないで待っているだけか、管理会社さんに「何とかしてよ」と文句を言っているだけです。
つまり、日本の空室率がどんどん上がっていったとしても、まだまだ怯えるような状況にはならないということです。