幅広い知識を、どう学ぶか.
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不動産投資を頑張ろうと思った時、まずはリサーチや勉強をする人が多いです。
この時期のリサーチは、売り物件を見るというよりは「実際にやっている人の実態を探る」ような人が多いと思いますが、今は体験談系の情報が多過ぎて未経験の人では善し悪しが判断できません。
まずは、書籍やセミナーなどで勉強しようという人が大半でしょう。
◆いろんな分野の勉強が必要
しかし、不動産投資の知識習得って簡単なようで難しいです。
◆ジクソーパズル
不動産投資の勉強は、不動産そのものの他にも、投資理論、建築、改装、会計、税務、保険、インテリア、コミュニケーションなど多岐にわたり、分野ごとの知識が繋がって大きな効果を発揮するので、ジグソーパズルに似ています。
だから全体像が見えないうちは雲を掴むような感じ。— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) June 7, 2020
上記のツイートの通り、幅広い知識が割と最初から必要なのが不動産投資。
幅広い知識が必要なのは不動産以外でも同じですが、これだけ他分野に渡った知識がはじめから要求されるものって他に思いつきません。
これは、不動産が単なる投資ではなく事業性が極めて高いことと、多くのプロの方にお仕事を手伝ってもらう性質があることに依るもので、新規に始めようとする人の参入障壁になっています。
その障壁を「何もしなくて大丈夫ですよ。全てお任せ」と言って安心させる会社は、だいたいダメです。やはり自分で知識を習得しなければなりません。
もちろん、各分野で必要な知識の量は違います。ご自身が選んだ投資スタンスによっては、ある分野ではプロ並みの知識が要る一方で、他の分野の知識はまったく要らないといった偏りもあります。
多岐にわたった分野の知識を、過不足なく習得していくにはどうしたら良いでしょうか。
◆解決法① スクールに通う
こちらは前の記事で推奨している方法です。優れた不動産投資のスクールは、投資に必要だけど進んで勉強しようとは思わない「おもしろくない分野」も、きっちりと時間をとって教えてくれます。
また、特定の投資法に固執せず、基本的にはどんなスタンスであっても必要な知識を優先して解説するようなカリキュラムになっているため、「ムダな勉強」になる可能性が小さいのも特徴です。
基礎的な勉強を進めていく過程で「このスタンスで行こう」ということが定まれば、あとは自分でその分野の勉強をしていけば良いです。今のご時世、どの分野でも著者さんの体験記(=武勇伝本)が豊富です。
◆解決法② ゆっくりした投資スタンスで、その場で勉強していく
激安戸建系や光速系(積算の出る中古RC)は、物件取得にスピードが要求されるので、ここでいう「ゆっくりしたスタンス」ではありません。
新築や小ぶりの中古アパートなどは時間を掛けて検討できる良い物件もあるので、ゆっくりと理解しながら進めていくことができるでしょう。
そういう投資をしながら、その場その場で「分からないことが一切ないように」実地で勉強をしていくのです。
例えば、物件の契約にあたっては、契約書も重説も丹念に読み込み、不明確なところは完璧に調べ上げます。どうしても分からなければ、司法書士の先生や宅建士の資格を持っている人に聞いたりします。
もちろん売主側業者さんとかではなく、取引に関係のない第三者に聞くようにしないと、客観的なアドバイスが得られないので注意してください。
資料を読む、エリアリサーチをする、現地を見るなど全てその場その場で完璧にしていきます(実際には完璧になりませんが、そのつもりでやる)
確定申告の場になれば、税務署や青色申告会に行って聞きまくる。税理士さんに頼む場合でも全部把握する。修繕をするなら職人さんの作業を見ながら、いろいろ聞きまくる(邪魔にならないようにしましょう)
そうやって実体験を通じて学んでいくことで、机上の知識に留まらないレベルアップができるようになると思います。ちなみにぼくも、修繕の勉強は同じようなことをしました。
◆解決法③ とにかく本を読みまくる
最初に100冊の不動産投資本を読みましょうと指導されている方もいらっしゃいますが、時間と根性がある人にとっては有効な方法です。効率などは無視して知識を詰め込みまくることで、結果的に不足している分野をなくしていこうというアプローチです。
当面は必要のない知識が増えたり、同じようなことが書かれている本を読んだりすることにも繋がりますが、間違いのない手法でもあります。
ただ、アクションを起こす前に100冊もの書籍を読むのはモチベーション的に難しい人もいるでしょう。1冊を3日で読んだとしても約1年掛かりますし、書籍を新刊で揃えれば20万円近く(スクールと変わらない金額)の投資が必要です。
ぼくの場合は、スクールというのが当時ありませんでしたので、全体を網羅したような教材を買って勉強しました。映像が全部で20時間くらいのものです。
それから本を何冊か読んで(当時は不動産投資の本を全部合わせても100冊出ていませんでした)、あとは詳しい人に聞きながら覚えました。
やり方は何でもいいと思います。大切なのは知識の偏りがないようにすることです。
融資ジャブジャブ時代の武勇伝本ばかりで知ったつもりになってしまうことは、規模拡大においても運営においても成果を出すことは難しいでしょう。