問い合わせでも大きな差がつく
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不動産投資というのは、大きな金額の融資を受けたり莫大な売却益を得たりという目立つシーンは全体で見ると多くなく、書類を作成したり業者さんと連絡を取ったり会計や決算があったりという地味な作業の積み重ねで成り立っています。
金消契約に自署をすること以外、究極的には全て社員さん(など自分以外の人)に業務を代行してもらえることからも、属人的な要素は低いと思われます。
しかし「属人的要素が低い」とは言うものの、「誰がやっても同じ結果になる」という訳ではありません。今日はそんな話。
◆コミュニケーションで差が付く
仕組み化がしやすい事業だというメリットはありつつも、自分のスキルを活かして「より上手にやる」ことはもちろん可能です。
持ち物件の管理や経理面で、会社員として培った高度な事務処理能力を発揮することもできますが、スキルや工夫による差がいちばんつきやすいのは「コミュニケーション」の分野だと思います。
こちらのツイートをご覧下さい。
◆業者さんへ問い合わせるコツ
・まず「買う気がある」と言う
・その上での確認や質問
・時々「買える人」アピールも忘れずに
・価格の話をすぐに出さない
・自分の次のアクションを明確に伝える良い印象を残しておけば、その物件が買えなくても他の紹介がもらえる可能性がぐっと上がります。
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) October 3, 2020
コミュニケーションというと、管理会社さんとのやりとりの中でより自分の物件に目を向けてもらうような取組がイメージしやすいですが、物件購入時でも人によって大きな差がありそうです。
不動産会社の方が日頃いろんな投資家さんとやりとりをする中で、電話や問い合わせフォームの内容から「あ、この人はデキそうだな」と感じるような場面はきっとあります。
フォームの属性記入欄に「年収1億円」とあれば当然目立ちますが、そうじゃなくても良い印象を与える方法はたくさんあります。
◆電話ひとつで大違い
ぼくが心がけているのは、上記のツイートのように「自分が物件を買いたいし、買える」という点を含めて「自分のことを的確に伝える」ということです。
自分の開示をしたがらない人が、不動産投資家さんには多いです。
例えば、興味を持っている飲食店があって、そこが日曜日にも営業をしているかどうかを確認してから、友達を誘ってみて(都合が合えば)予約しよう・・と考えているとします。
そんなとき、電話を掛けてこのように話すと思います。
「すみません、ちょっとお訪ねしますが・・えっと、日曜日ってそちら営業されてますか?」
お店はちゃんと答えてくれますが、売り物件の問い合わせの時も同じ感じで電話しちゃってるようなことありませんでしょうか。
at homeで見つけた戸建があるとします。いわゆる「激安系」ですぐに動きたいので問い合わせフォームじゃなくて電話を掛けてみました。
「すみません、athomeに出ていた春日部市の戸建についてお聴きしたいんですけど・・・はい、380万円のです。これって、室内のリフォームどうなってますか?」
こういう聞き方をしている人、多そうですよね。
同じ戸建の問い合わせを、こんなふうにしてみたらどうでしょう?
「はじめまして。横浜に住んでる寺尾といいます。
athomeに出ていた春日部市の戸建380万円のことについてですが・・・はい。問題なければ明日にでも買いたいってくらいなんですけど・・。
いくつか伺いたいことがありましてお電話しました。
このお電話のあとで現地を見てこようと思ってます。これ、間取り図を拝見すると2階にトイレがあるので、おそらく増築か大きなリフォームをされてますよね? あ、やはりそうですか」
名前を名乗って買う前提での質問。「明日にでも」というところで買える人アピール。現地を見るという次のアクションを示した上での、ちょっと分かっている感じの質問。
業者さんのテンションは、だいぶ違ってくるはずです。
◆「お客」の場面で素が出る
上述したお店の場所を聞く電話だって、名前を名乗った上で「営業されていれば、4名くらいで伺いたい」という感じで問い合わせをしていれば、予約時や来店時のお店から印象や対応も良くなると思います。
人は自分が「お客」という立場のときに最も素がでやすい生き物です。
不動産投資の大部分は、自分がお金を払う側(お客)として立ち振る舞いをするので、少し言動に工夫をするだけで素のままで行動している大半の不動産投資家さんに差をつけることができるでしょう。
やりとりをする場面全てで、「もっと印象をよくする方法はないだろうか」と考える習慣をつけたいものです。