大家さんが頑張るべき、付加価値の高い業務
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昨日は、賃貸業について回る付加価値の低い作業系の業務についてお話しました。
やらなきゃいけないけど、別に大家さん本人じゃなくてもやれる仕事なので、できれば他の人(社員さんや外注先)に委任するのが望ましいけど、最初のうちはそうも言ってられない。
こういう業務は簡単な上に、妙な「やった感」を味わうことができるので、気をつけてないと作業に埋没してしまいます。
◆付加価値の高さ=自分にしかできない業務
今日はその逆、付加価値の高い業務について説明します。こちらのツイートをご覧下さい。
◆付加価値の高い大家さんの業務
・金融機関の開拓と関係強化
・情報ルートを作る活動
・仕組み化
・思考
・価値あるインプット
・有益な人との交流
・チームの激励大事なことって、やらなくてもすぐには問題が起きないのでサボりがち。意識して時間を取りたいものです。
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) October 11, 2020
上記項目のほとんどは、大家さん本人じゃないとできない業務であり、中長期的に事業を成長させていく上で非常に大切なものです。
基本的に不動産投資というのは「良い情報が入ってきて」「確実に資金調達ができる」という状態が維持できていれば、自然と規模が増えていくものです。
手前味噌ですが、自分のところは(ぼく自身が)何もしなくても年に数件の「購入できる水準の物件情報」が入ってきますし、いつも自分が買うファミリー区分くらいの金額であれば問題なく融資を受けられます。
これは「そういう状態を作りたい」と思っていろいろ実践した結果です。
優秀な社員さんを採用して、自分が関与しなくても物件購入や管理が回るルーティンを作ったり、融資が続くような決算書を作る取組をしました。
経理やコピー、ファイリングなどを自分でやっていたら、なかなかこのような仕組み作りに使う時間は取れなかったでしょう。
◆付加価値の高い業務は、第二領域
世界的に有名なビジネス書「7つの習慣」では、時間管理について多くを割いて説明されていますが、その中でも同様の話がでてきます。
物事の「緊急度」と「重要度」をマトリクスにして、
・第一領域 緊急かつ重要なもの
・第二領域 緊急ではないけど重要なもの
・第三領域 緊急だけど重要ではないもの
・第四領域 緊急でも重要でもないもの
という分け方をしています。
そして、第一領域は誰でも最優先でやります。不動産投資でいえば契約や決済、クレーム対応、確定申告など。放置すると大変なことになるので、これに時間を取られるのは仕方ありません。
上記のツイートで「付加価値の高い業務」とされているものは「第二領域」に該当するものがほとんどで、短期的にはこの領域を放置していても大きな差は生まれません。
でも、こういった緊急性のない重要業務をしっかり続けることによって、より高いレベルで不動産経営ができるようになりますし、中長期的には緊急性の高い業務を減らす(なくす)ことにもつながります。
◆遊んでいるようで大きな学び
交流活動は、油断するとただ遊んでいるだけの状態になってしまうので注意が必要ですが、やはり成果を出している人の話を直接聞くことは、自身の成長や大きな気づきにつながります。
Facebookなんかを見ていると、メガ大家さんどうしが集まって飲み会したりゴルフやったりで皆さん楽しそうにしてますが、そういう活動をしないで黙々と仕事をしている人よりも事業が上手く行ったりしていますよね。
ぼくは、不動産投資系の交流活動があまり得意な方ではないのですが、満室経営新聞の発行やセミナー運営を長く続けていたことで、貴重なお話を聴ける機会は普通の人よりも各段に多かったと思います。
そこで得たものが、直接的間接的に大きな収益となっている訳です。
◆激励は「王様」の業務
ツイートの最後に書かれている「チームの激励」。これは地味なようで意味のないようで実は非常に価値の高い活動だと思っています。
自分がどれだけ頑張っても、今の2倍の仕事量ができるかどうかというところですが、社員さんや不動産会社の方のやる気を上げる活動は、その何分の1の時間でより大きな効果があります。
人を雇っていない大家さんでも、周りには誰か激励すべき人がいますよね。
人を元気づけてやる気にさせるというのは、天皇陛下や王様のメイン業務であるくらい崇高なことですが、その気になれば5分でやれることでもあります。
だから、やらなきゃもったいないですよね。
ということで、やろうと思えば何でもひとりでやれてしまう大家さんの活動についてお話させていただきました。
付加価値の低い業務を減らし、価値ある第二領域の活動をしっかり時間を取って頑張りましょう。ぼくも頑張ります。