知識が偏る原因と解消方法
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自己資金が乏しい投資家さんは、購入できる物件が限られてきます。
グロスの金額が小さくなるというのもそうですが、物件の立地よりも築年数よりも賃貸の需給環境よりも何よりも「融資評価が高い」ことを優先しないといけません。
融資評価が高い=買う物件として優れているという訳ではありませんから、自分が買えそうな物件を見つけても「えー、なんか嫌だな」と断ったりして、物件を紹介してくれた業者さんから呆れられてしまうのです。
こういう人は贅沢言う前に、お金を貯めた方がいいですね。
◆知識不足は、自己資金不足と同じ
同じく、買える物件の範囲を狭めてしまう要因として「知識不足」があります。
割安で売られている不動産は何らかの「イマイチなところ」があるものですが、それを解決できる知識やノウハウ、ネットワークなどがないと購入できたとしても運営ができません。
最初は利回りの高いものばかり狙っていたものの、そういう売り物件は入居率が低かったり直後の修繕が必要だったり、長期間滞納を続けている入居者がたくさんいたりといった感じで手に負えず。
かといって何も問題のない「買いたい!」と思える物件は利回りが低くてまた買えず・・・ということで、自己資金不足の人と同様に堂々巡りの状況に陥ってしまうのです。
今日は、知識習得についてのツイートをご覧下さい。
◆知識習得の方則
不動産投資の知識って、地味でつまらなそうだったり体系的な内容で価格が高かったり、教科書的で難しかったり・・そういうものをいかに頑張って吸収できるかどうかが成否を分けますよね。
誰でもすぐにできる簡単で派手な話ばかりに興味を持つから、簡単に失敗するんだと思います。
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) October 14, 2020
勉強したはずなのになぁ・・・と思っている人でも、得ている知識は激しく偏っているものです。
賃貸経営を15年やっている自分でも、得ている知識はごく一部であることを理解しています。
建物については木造以外ほとんど知識がありませんし、防水については何度も苦労したのである程度知ってますが、悪臭やカビなどの対策は全然知りません。
資金調達だって、相変わらず1つ物件を買ったらそれを担保にして耐用年数程度の融資を受けるというワンパターンなので、これから区分をバンバン買っていったときにどうやって管理していこうかと不安です。
(スターマイカが同じように借りている訳ないですし・・・謎です)
◆知識が偏る理由(全体像が見えないから仕方ない)
15年賃貸経営をやってる自分でもそうなので、不動産を買う前の人の知識などいわずもがな・・という感じですが、自分の好みだけで本を数冊読むと、内容的に重複するところも出てくるので、それで全体像を把握できたような気になってしまうのかもしれません。
「あ、もうどの本読んでも同じだな・・」みたいな。激しい勘違いです。
具体的な話をしますと、もし自分の好みで不動産の本を数冊読もうという場合、この本を手にとることはないでしょう。
この本は、保有期間トータルの収益を考えること、IRR(内部収益率)についての考え方、不動産の価値の上げ方などが書かれた良書です。
でも「不労所得を得てリタイアだ!めざせメガ大家」という感じで不動産投資に興味を持った人からすると、もはやこの書籍は「別ジャンル」扱いです。
基本的に、不動産投資において「買える物件を増やす」基礎体力をつけるような知識はおしなべて「地味でつまらない」です。さらに不動産投資で必要な知識の範囲が広くて全体像が見えにくいということも、偏りができる要因かと思います。
◆解決法と、セミナー講師に求められるもの
とはいえ、知識が偏りまくってしまうと買える物件がなくなり(武勇伝本に載っていたようなスペシャルなレアケース待ちになる)、失敗をする確率も上がってしまうので、意識して偏り防止に努めなければなりません。
解決方法としては
・知識習得の量を圧倒的に増やす
・スクールなど、体系的な知識を学べるようなものを受講する
・メンターについて実践しながら必要なところを学んでいく
の3つが考えられます。
自分の場合は不動産を買う前に、ビデオ教材(10時間分くらいあった)である程度広く学んでいたのと、大家検定(不動産実務検定)を受講しました。
何度か紹介しているJFAの不動産スクールも、これから始める方なら良いと思います。(スクールについての紹介記事はこちら)
不動産投資セミナーの講師は、モチベーター的な資質と同時に「地味でつまらない分野を、いかに興味を持たれるように話すか」というのも重要なスキルです。
自分の体験談を面白おかしく話されるだけのセミナーに、エンターテイメント以外の価値はありません。