大家力について考えてみました
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賃貸経営の知識や経験を踏まえた総合的なレベルのようなニュアンスで、しばし「大家力」という言葉を使うことがあります。
入居率を高く保ったり低コストで運営したり、滞納やトラブルを処理できたりという能力を表す言葉です。以前は単に大家さんの規模がでかいことを表す意味でも使われていたようです。
上記の大黒天人さん(凄い大家さん)の記事以降は、「賃貸経営力」という意味で使われているようですね。ぜひ読んでみて下さい。
今日はこの、大家力についてお話してみようと思います。
◆大家力を構成する要素
少し前に、この大家力についてツイートしています。
大家力とは
・物件の価値を効果的に上げるスキル
・市況のリサーチ&判断力
・チームを動かすコミュニケーションで成り立っていると言えますね。
これからの不動産投資は、サラリーマンでも事業性の高い物件を買うようになるので、高い大家力を持つことがより大切になるはずです。
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) February 20, 2020
このツイートに加えて、トラブル対応や問題処理のスキルの総合値が大家力と言ってよいのではないかと思います。
大家力を高めることは、賃貸経営の利益を増やして成功確率を高め、購入できる物件の幅を広げ、不動産投資を楽しくすることにつながります。
◆価値の向上は意外とカンタン
運営が難しい物件を買って、必死で頑張りながら入居率を上げていく過程で、大家力は自然とアップしていくものですが、もう少し効率的にトレーニングすることも可能かと思います。
まず「物件の価値を向上させる」ことについて。これは今後のブログでも記事にしていくつもりですが、以下のような特徴があります。
・価値向上の手段は、高い再現性&汎用性がある。
・既に、いろんな大家さんが様々な取り組みを公表している。
・特許や企業秘密がない
要するに、簡単に他人の真似ができるということです。
たくさんの事例を仕入れ、自分の物件に応用したり、場合によっては丸パクリすることで、簡単に物件価値は向上させられます。
ただし、費用対効果の高い手段を選んだり、より低コストで導入できるかどうかは、より高度な知識と経験が必要かと思います。
◆検索=リサーチではない
リサーチは、不動産投資をする上で重要なスキルだと思います。
同じエリアで「賃貸需給の状況はどうか」という調査をする際でも、ある人は様々な角度からデータを分析して客観的な結論を導けるのに、別のある人は自分の先入観を通してデータを見てしまい、どんな情報を得ても自分が最初に想定した結論に結びつけてしまいます。
この辺は、数学の「確率・統計」が得意だった人は強いかもしれません。
物件を買う時だけでなく、家賃をいくらに設定するかとか、どういう設備を導入しないとダメなのかという判断。より良い外注先を見つけてこれるかどうかなど、リサーチ力が賃貸経営にもたらす影響は小さくありません。
リサーチというと、ネットでいろんなものを検索することかと思われがちですが、検索はリサーチの一部でしかありません。検索した結果を客観的に分析して判断できるスキルが必要です。
◆コミュニケーション最大のポイントとは?
IT全盛の世の中でも、不動産投資は対人コミュニケーションの手腕に大きな影響を受ける事業だと思います。
何をするにも「誰かに頼んで」やってもらうことになりますし、「ひとつしかない不動産」を「相対取引」で売ったり買ったりします。前にも書きましたが、数ある募集中物件の中からどの部屋に入居を決めるのも、賃貸仲介会社のさじ加減ひとつです。
大家さんのコミュニケーションについては、それだけで一冊の本を書いてしまったくらいお話することがたくさんありますが、ポイントは「お客様ではなく、チームの一員として行動する」ということに尽きます。
関わる人をチームだと思っていれば、相手のメリットや立場を考えずに発言したり、ましてや高圧的な態度を取ったり威張ったりすることもありません。
逆に言えば、話術やテクニックだけ上達しても根本的な立ち位置が「お客様」のままでは良い結果は得られません。
ということで、大家力を構成する要素とそれぞれの基本についてお話してみました。今回挙げた3つの分野それぞれに、まだまだお伝えすることはありますし、ぼくもまだ勉強の日々です。
最強の大家力を身につけ、空室知らず&エグい物件も買っていけるスペシャルな不動産投資家を目指していきましょう。