「ベース契約」のマンション

2020年12月13日

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12月は2つの区分マンションを購入しました。

まだ上旬ですが、決済は12月4日と7日にそれぞれあって、あとは予定がありません。

で、そのうちのひとつが横須賀市にある広めの築浅物件なのですが、こちらが自分にとっては初めての「ベース契約」だったので、今日はその話をしてみようと思います。

 

◆ベース契約ができる物件の要件

マンションの外観写真を載せておきます。なかなか堂々とした佇まいです。

 

ベース契約というのは、簡単にいうとアメリカ海軍の隊員さんやそれに関連する職業の方が住む賃貸物件の契約方式のことをいいます。

外国人で、しかも特殊な職業に就いているということもあり、独自の契約方式や住まいの要件が定められています。貸主はそれに従わなければなりません。

 

まず、住まいの要件としては


・各戸に網戸が設置されている
・専有面積50㎡以上
・階段には、屋外屋内問わず手すりが設置されている
・トイレは洋式
・駐車場が敷地内、または近隣にある


といったものがあります。さほど制限は厳しくないように思いますが、後述するようにベース契約の設定家賃は相場よりかなり高めなので、比較的ハイグレードな物件が好まれているようです。

ベース契約の対象物件にしてもらうためには、「住宅査定官」の審査を受けて合格する必要があります

ぼくが購入したマンションは、既にその審査を受けてアメリカ人夫婦に賃貸中でした。この方が退去されて別の米軍関係者にベース賃貸をする場合は、また査定官が部屋に来て、細かいチェックをするそうです。

 

◆契約内容は借り手が決める

賃貸借契約は、借主側が用意した指定の契約書を使わなければなりません。

内容を確認してみましたが、そこまで借り手に有利なヒドい条件ではありませんでした。一般の賃貸借契約との違いは、下記のようなものがあります。


・敷金と礼金は、それぞれ1ヶ月ずつ
・更新なし、もちろん更新料もなし
・米軍が借りているので、保証人や保証会社はなし
・借り手からの退去通知は、退去10日前でOK
・退去時の清掃費用を、よほど汚い場合以外は請求できない


 

礼金をきちんと払ってくれているところが、なんか面白いですね。もちろんアメリカにはそんな慣習はないのですが、日本に合わせてくれている感じです。

あと、軍隊というお仕事の性質上、急遽の遠征なども起こりうるということで、退去通知がかなり直前でも認められるようになっています。

 

◆家賃水準は、かなり高め

ベース契約の賃料は、おそらくは住む人の役職によって決められています。

低めの設定でも街の相場に比べると3割くらいは高く、ぼくの購入したマンションでも通常15万弱 → 19万円で賃貸しています。

 

もちろん、一般の賃料でも自社の基準を満たす価格で購入していますので、この物件はいつもよりは高利回りです。

なかにはベース契約の賃料を相場だと勘違いして、高値で買ってしまうような人もいるかもしれませんね。

マンション内にはベース賃貸をしている部屋がほかにもあるそうですが、掲示板は英語表記の文書もありませんでした。

 

ということで、特にデメリットらしいものはありませんが、契約やベース要件の維持、さらには外国人入居者さんとのやりとりを自社でまかなうには荷が重く、今回は区分で初めて管理会社さんに委託をすることにしました

横須賀にはベース賃貸を得意にしている地場の業者さんが何社かありますが、今まで管理をされていた会社にそのままお願いしています。

なにもない月であれば、家賃の確認と送金だけで税込み1万円以上のお金を払ってしまう訳ですが、なにかあった際の保険料のようなものですね。

これで、英語でクレームが来たり、買った直後に退去されたりしても安心です。

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