収益不動産ポータルサイトは使えるか?
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健美家や楽待などのポータルサイト。
多くの人が簡単に収益不動産を検索したり、条件に合致する情報が載った際にお知らせメールを受け取ることができる機能があったり、ここ数年は投資家さんのコラムや記事なども充実しています。
自分が不動産投資を始めた頃は、上記の2サイトともまだこの世にありませんでした。
「不動産投資連合隊」というサイトはあったので、せいぜいそれを定期的にチェックしていたくらいです。
◆売れ残ってないけど載っている
さて、このポータルサイトに掲載されている売り物件情報については、いろいろと言われています。
持ち物件のほとんどをポータルサイト経由で買ったという人もいれば、「売れ残りの情報しかない」として全くチェックをしない人もいます。
ぼくの考えについて、こちらのツイートをご覧下さい。
◆収益不動産ポータルサイトは「使える」か?
自分の考えとしては「使い方次第」だと思います。
・「とりあえず載せる」という会社もある
・価格交渉次第で「お宝物件」にすることが可能
・多くの業者さんと知り合う「出会い系」サイト
・お知らせ機能は超優秀
・「売る場」としては確実に使える— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) October 30, 2021
今日は、こちらの解説をしていきたいと思います。
まず、ポータルサイトには「掲載されるまで誰も買わなかった」売れ残りの物件しかないという説については、一部は合っていますが正解ではありません。
掲載されるまで誰も買わなかったというのはその通りですが、モノによっては「誰にも紹介されないままポータルに載った」ということもあります。
「売れ残り」とは限りません。
もちろん、こういったサイトに情報を載せるにはコストが掛かります。
それまでに直接の声かけや自社のメールマガジン・SNSなどで「直情報」として紹介し、話が決まればそれに越したことはないでしょう。
しかし、そういった直販ルートを持たない会社も多いです。
普段はワンルームばかりを取り扱っている会社が一棟ものの媒介をもらったというような場合は、直紹介するよりも「とりあえず健美家に」みたいな扱いをされることがあります。
◆両手取引を狙いたいから、敢えてすぐ載せる
また、不動産のルールとして、「媒介契約を締結したら、1週間以内に指定流通機構に登録して広く取引相手を探さなければならない」というのがあります。
指定流通機構として有名なのは「レインズ」ですね。
このレインズに掲載するということは、別の宅建業者が買主を探して2社で仲介をすることにもつながるので、買主も自分で探して双方から仲介手数料をもらいたい業者さんとしては、あまり載せたくなかったりもする訳です。
そこで、レインズに載せなきゃいけない期限が来る前に、こういったポータルサイトに登録して両手取引を狙う・・・というのは、よくあるケースです。
楽待には載ってるけど、レインズにはまだ載せてないという状態で一気に勝負を決める必要があるため、融資に問題がないような買い手である場合は、良い物件をサクッと拾える可能性があります。
◆価格次第で、超優良物件になる
ポータルサイトに掲載されている「見向きもされない物件」でも、価格がある程度下がれば「誰もが欲しがる物件」に変身することがあります。
ブログの読者さんなら全員がご存じの通り、不動産の購入は価格交渉ができます。いわゆる「指値」です。
ずっと売れ残っていて売主や仲介会社が弱気になっていたり、直前で自分をはるかに上回る法外な指値をしてきいた買い手がいたりした場合、タイミング次第では大きめの指値が通ることもあります。
不動産にもある程度は相場が形成されていますが、相対取引である以上はお互いが合意すれば売買が成立してしまいます。
相手側の無知につけ込んで上手に言いくるめることも、誠意を示して感情に訴えることも、圧倒的な資金力を見せつけて「この人に売って楽になろう」と思わせたり、いろいろな工夫ができるでしょう。
「そんな指値が通るなら買いたかった」なんて言われるような成果は、果敢に交渉をした勇者だけが得られるのです。
※残りは次回に続きます。