タワマン・・嫌われる理由と不動産投資
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タワーマンション。
一般的には建築基準法での「高層建物」とされる高さ60メートルを超える集合住宅のことを指します。階数でいうと20階~という感じですね。
タワマンは毎年どんどん新しいのが建築されており、逆に解体されるものはほぼゼロであるため、戸数は増える一方です。もちろんタワマンに住む人も増え続けています。
◆嫌われるタワマン
需要があるからこそ建築されるタワマンですが、住みたいと思う人以外にはもの凄く嫌われています。
建築計画が決まればセットになったように反対運動ですし、建ったら建ったで各方面からディスられることになります。ラブホテルや葬儀場のような忌避施設にも張り合えるくらいですね。
「末路」なんていう落ちぶれたっぽい言い方をされたり。
いろんな方面に詳しい(とされる)ひろゆきさんもディスってます。(2つとも画像クリックで元記事へリンク)
◆期待?に反して上がる一方
しかし、現実問題としてタワーマンションの価格はおしなべて上昇しています。
タワマンは基本的に都市部の駅近など良い立地にありますから、ここ10年で都心部タワマンを購入した人で「売るとき損失を出した」というケースはほぼ皆無でしょう。
有名なタワマンをレビューサイトで調べてみると・・
・芝浦アイランドケープタワー(東京都港区、2006年築)
新築時からの騰落率 +62.1%
・中目黒アトラスタワー(東京都目黒区 2009年築)
新築時からの騰落率 +46.1%
・パークシティ武蔵小杉(川崎市中原区 2009年築)
新築時からの騰落率 +25.0%
一般的に、価格がもともと高いマンションほど価格の上昇が激しいという、収益不動産と似た推移をしています。
大雨の際にトイレが使えなくなったということで有名になってしまった、武蔵小杉のマンションでさえ、新築時からの価格は3割以上も上がっているのです。
こちらの記事は、有名ながらも詳しい人にはちょっと小馬鹿にされている評論家さんの記事(2018年)ですが、2019年4月から「巨大な反動減」と書かれているものの、思いっきり予想を外しています。
(関係ないですが、暴落とか地震などの災害とか大感染とかを煽ってビジネスにしている人って、マジで最低だなって思います)
◆タワマンがディスられるのは魅力があるから
ではなぜ、タワマンは嫌われているし、大暴落を望まれたりしているのでしょうか。
答えは簡単、まずは「羨ましいから」。そして一部の地元民としては「街並みを変える開発行為が憎いから」でしょう。(後者については別の機会に)
タワーマンションは、屋外までの移動に時間が掛かったり洗濯物が外に干せないなどの不便はあるものの、それを凌駕する「素敵な眺望」「優越感」「ステイタス」があります。
そして、最近の相場高騰も相まって湾岸エリアを中心に「普通の人では買えない」くらいの価格になっています。
豊洲のタワマン、まあまあのグレードだと家族3人で住むくらいの間取りでさえ、余裕の億超えです。
こういうところに住みたいけど住めないという人は、自分のメンタルを保つために「タワマンに住むべきではない、タワマンを買うべきではない」という理由を探し始めます。
これは、人間の心理として普通に起こりえる現象です。本当は買いたい、住みたいからこそ「タワマンなんて不便だ、そのうち暴落する」なんてことを声高に主張したり、そういう記事をほくそ笑んで読んだりする訳です。
買えるけど買わない人は、「タワマンに住まないのって?いやぁ、外に出るの大変だから低いのでいいっすよ」という程度で、他者に向けてマイナス面を話したりしないものです。
言ってみれば、タワマンにはそれだけの魅力があるということですよね。
◆不動産投資としてどうか
さて、不動産投資のブログなので最後のその話をしようと思いますが、タワマンが投資として成立するかどうかについては、既にこれまでの価格推移が証明しているとおりです。
高いところから下界を眺めたい!という虚栄心だけで、収入からするとかなりムリのある買い物をした人が、数千万円の含み益を出していることもザラです。タワマンは不動産投資として十分に検討できるでしょう。
タワマンに限らず分譲マンションは「類似のスペックに比べての坪単価」を見て、割安かどうかを把握するのが容易です。
昨年、横浜市役所の近くに完成したタワマンは、分譲時から「かなり割安だ」と言われており、予想の通り既に36%以上の値上がりをしています。
新築分譲されて、2年も経ってないのにですよ、とんでもない投資リターンです。
このように、値上がりがある程度読めてしまうところも、タワマン投資のメリットではないかと思います。多くの人が望む「買うだけで儲かる」形でもあります。
ただし、人気の物件は高倍率の抽選に当たらなければ購入することができず、このあたりは株式のIPOなんかと似ているかもしれません。