区分マンション投資に有利な知識とスキル

2020年7月31日

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ファミリータイプの区分マンションに投資をして、まもなく10年になります。

規模が小さいので、多くの不動産投資本に「本格的な(一棟ものなど)物件購入の前の練習として」と言うような位置づけで説明されていたりしますが、ぼくの経験から言うとそうではありません。

物件見極めのポイントはもちろん、投資に必要な知識スキルなどもかなり違います。

 

◆投資家っぽい感覚

こちらについてのツイートを紹介します。

 

区分マンションは、物件を購入してから個人(ひとりの大家さん)で行える「物件のバリューアップ」が限られています

一棟ものであれば、修繕や清掃はもちろん外壁を全く違う色に乗り換えたり、何なら建物の名称だって変えることができます。

これが区分マンションだと、細かなことでさえ何ヶ月かに1回しか開催されない理事会で議題として検討されたあと、管理組合総会で決議されなければ実行に移されません。

管理組合がきちんと機能していないマンションだと、価値の維持向上がなされず、どんどん資産価値が下がっていくことになります。

 

区分マンションの性質である「自分のコントロールがほとんど利かない」ということで言えば、むしろ株式投資に似ているかもしれません。

逆にいえば、これから発展していくエリアで管理が良いマンションを購入できれば、自分は何もしなくても資産価値が向上していく可能性もあります。

 

◆資料を読み込み、将来を予測する

ぼくは区分を保有する想定期間が3~6年くらいと短めなので、総会議事録管理組合の決算資料を細かく読み込むことはしませんが(管理組合として借金があるかどうかと、修繕積立金の残高は確認します)、長期保有を予定している投資家さんは、こういったところもチェックするようです。

投資商品を購入する際も、四季報やIR資料、投資信託の場合は目論見書などをしっかり読んで将来性を予測しますので、これに近い感覚です。

 

物件再生のスキルと実績があっても、区分マンションの場合は実力を発揮できずに終わる場合がほとんどなので、再生好きな投資家さんでも「良くなるポテンシャルがあるもの」ではなく「元から良いもの」を狙っていく必要があります。

冒頭で説明してる「区分は練習」というセオリーが間違っているというのも、ここまでお読みいただければ理解いただけるかと思います。

 

◆売却用のリフォームは本当に難しい

ファミリー区分の場合は、退去の後にリフォームを施して実需向けに再販するのが一般的ですが、これは通常の原状回復や再生時のリフォームとは大違いの、高度な知識とスキルが求められます。

何度もやっているぼくも毎回頭を悩ませますし、結構な確率で失敗します。


・完成してから「ここもやっておけば良かった」と後悔する
・それなりにお金を掛けたのに、買主さんに全面リフォームされた
・クリーニング+αくらいで賃貸できる部屋なのに、売るとなると100万円以上の修繕費が掛かった


 

お金の掛け方、気合いを入れるところを抜くところの見極めが難しいです。

 

ほとんどの再販業者さんは、普段ぼくが使っている2倍くらいのお金を掛けて「完全リフォーム」をすることが多いのですが、もしかしたらそっちの方が早く高く売れるかも・・と思いつつ、支出が怖くて実践できたことはありません。

ここは、もっとドラスティックな再生をしている大家さんの事例を見学させてもらったり、修繕費を安くあげるスキルを学んだりする必要がありそうです。

 

前回は、中古アパート投資に必要な知識やスキルについて説明しましたが、このように見ていくとだいぶ違いますよね。

関連記事:中古アパート投資に必要な知識とスキル

 

最初から「あれもやりたい、これもやりたい」と興味や好奇心で投資をするよりも、自分にとっての勝ちパターンを見つけて、飽きてしまうくらい突き詰めたほうが、成功する確率は高いと思います。

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