再生系投資の「購入判断」基準

2023年4月22日

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来月で保有10周年&今月でローン完済となる石川県能美市のマンション。

詳しいスペックはプレミア投資部で公開していますが、概要をお伝えするとこんな感じです。


・2棟構成で平成4年と5年築
・1K中心に42世帯
・購入時は15戸くらいの空室

・駐車場まで満室の想定で、家賃月額150万円
・売り出し価格は7,600万円


今日は「再生系の不動産投資」をするようになった経緯と、この物件についてのリサーチについてお話します。

 

◆大家さん次第で入居率は激変する

元々自分は、空室があまりに多い物件は購入を控えていました。

埋める自信もなかったし、そもそも空室が多いのはそれだけ物件に魅力がないからだという固定観念もありました。

 

しかし、不動産投資を始めてちょうど1年くらいで富山市のマンションを購入した時に、価値観が一気に変化したのです。

このマンションは13世帯で、当時築9年(浅い!)で任意売却に近い状態で売られていました。常時4~5世帯空いていたので、利回りも高めでした。

当該マンションの外観。かなりキレイです。

 

怖いなぁと思いながらも初めての高利回り築浅物件ということで、ロン特付きの買付を入れて売買契約まで進んだ訳ですが、売り出した時点で売買の仲介を担った会社(おそらく債権者からの指定)が物件の管理も手がけており、契約日時点で早くも空室のうち2~3部屋が埋まっていました

その後、なんとか融資も通って決済に至りました。売り出しから決済まで3ヶ月ちょっとくらいでしたが、なんと決済日時点でマンションは満室になっていたのです。

 

◆再生できるか=あら探しができるか

ちなみに、物件を売らされるくらいなので売主さんにはお金がなく、リフォームでグレードアップしたみたいなこともありません。

でも、運営する人が変わるだけで恒常的な空室も一気に改善できるということを、この売買を通じて知りました

 

その後は、空きが多い高利回り物件を果敢に買い進めるようになった・・という訳です。空きだらけの物件はその分安くなって積算超過になるケースが多く、入居率が低いことで融資が通らないということもありませんでした。

とはいえ、空いてて安ければ何でも買って良いということはなく、「自分の手で満室にできるかどうか」の判断が必要です。

困った顔で働く会社員のイラスト(男性)

大量の空室が続いている原因は、場所や築年数など「変えられないもの」でない場合も結構あります。要するに「改善点が多い物件」は再生しやすいです。

現地に行き、改善点をたくさん見つけることで価値向上→満室実現の可能性が高まります。

これについては過去記事がとても参考になりますので、ぜひご覧ください。

※参考記事:物件再生に必須な「あら探し」の極意

 

◆寮みたいな部屋

能美マンションの場合は、まずこれをネット上で行いました。

見るべきサイトは売買のポータルではなく、賃貸の募集サイトです。

 

賃貸用のページは売買のものに比べて、物件の室内写真がたくさん掲載されています。「再生できそう!」とビビッと来る(=買える)物件は、その写真がしょぼいことが多いです。

以前、こういうツイートをしています。

もちろん、外観の写真からでもそういう要素を見つけられます。雑草とか自転車の並び方とか郵便受けの煩雑さなど。

 

このマンションの掲載状況はツイート以上のものがありました。

募集中の部屋がこんな感じです。

ベッドや(写真では見えませんが)勉強机が備え付けられていたり、床の色が変だったり、住居っぽくない照明が付いていたり、自己主張の強い掲示物がそのままだったり。

例えると、入居者さんを「寮生」みたいに扱っているような感じでした。自分のお金で寮に住みたいような人はいませんので、寮じゃなくすれば勝てます。

社員寮のイラスト

逆にいうと、こんな状態で募集しても3分の2くらいは埋まっていたということなので、ある程度改善できれば満室は見えるよね・・という判断ができ、現地確認前でも買付を入れられたという経緯です。

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