任せる仕事と、自分でする仕事。
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「良い投資は退屈なものだ」というのは、世界的投資家のジョージ・ソロスさんの明言ですが、金持ち父さんの本にも同様の格言が出てきたりしますし、おそらくは本当にそうなんだろうと思います。
例えば、新規の物件を購入しようとするたびに、
「買付が通る可能性はほとんとない!(そこからの大逆転)」
「持ち込んだ10行全てに断られたけど、断られてからが勝負!」
「買った直後に大量退去!!根性で満室にして業績回復」
「かと思ったら予想だにしない修繕がっ!」
なんてやっていたら、いつまで経っても利益は出せません。
当たり前のように買付と融資を通し、毎回同じような流れで物件を取得し、毎月家賃を運んでくる仕組みを構築する「ルーティン化」こそが、不動産投資を退屈に、そして安定させるのでしょう。
◆自分でやっている業務
国交省や東京ルールなどの堅い話が続いたので、今日は自分が担当しているルーティン業務についお話しようと思います。柔らかな話です。
基本的には社員さんで完結するような業務フローが理想ではありますが、自分じゃないとできない仕事や、一番上手にできることをやっています。
並べてみるとこんな感じ。
・金融機関の方が来社した際に、一定時間応対する。
・金消契約のサイン
・管理会社さんとのやりとりの一部(定例連絡以外のもの)
・税理士さん、社労士さんとの打合せ
・物件購入についての判断
・物件売却についての判断
・修繕見積についての判断
・北陸や名古屋など、遠方での管理業務
◆好きよりも「上手にできること」
事務処理全般や経理、データ管理などについては自分よりも社員さんのほうが上手にできていると思います。
ぼくも会社員を長くやっていたのでそれなりにスキルはありますが、達人という訳ではありませんので任せています。
一方、不動産投資の知識を抜きにしても「会社の中で自分がいちばん上手にできる」という業務ももちろんありまして、それが「お相手に頑張ってもらう」系のコミュニケーションです。
例えば、管理会社さんが入居を決めてくれた連絡に対してのリアクションは、仮にメールでのやりとりだったとしても、「もうちょっと嬉しい気持ちを伝えないと」と社員さんに対して思うこともあります。
ハイテンションで喜んでいるだけで次も決まりやすくなる訳ですから、すごく簡単だとも言えますよね。。でも、この温度感が難しい。
また、社員さんと自分が同じ事を伝えたとしても、お相手の受ける印象は違ってきます(もちろん自分でやった方が効果的)ので、こういうところは今後も積極的に関与していきたいと考えています。
ちなみに金融機関への交渉などは、社員さんのひとりが非常に上手くやってくれており、良い条件や早い審査に貢献してもらっています。
◆最後の残る仕事は「判断」
金消契約の保証人サインなどを除けば、本当に最後まで残る業務は「判断」のところになると思います。
大きな会社になると、担当責任者が判断したものを「承認する」という形に変わってくると思いますが、まだまだ自分で何でも判断できるキャパシティを残していますので、物件購入や売却(売値を決めたり指値を受け容れたり)、の判断は自分でします。
概要書とリサーチの結果を見て、「この値段で買付を入れて、ここまでなら押し戻されても購入しよう」という具合ですね。
金持ち父さん本でいう「リタイア」は、ここの部分も社員さんなどに任せてしまい、自分が長期間旅行に行っていても、戻ってきたら資産が増えていた・・みたいなのを理想の姿だとしていますが、自分はそこまではやりすぎかなと思ってます。
そこまで自動化されてしまったら、もう会社にいる意味がないですもんね。(だから個人的に上記のような状態を、半ば自慢的に言う経営者さんって抵抗あります)
このほか、不動産投資関連以外では「自分じゃないと」という業務だらけです。
ブログやメールマガジンの執筆、講師業(セミナー出演やBBTの質問対応)やチャレンジ面談をはじめとした相談業務などなど。
結論としては「不動産投資はルーティン化して、効率のために社員さんになるべく任せる」「しかし、最終判断は自分が常に行う」「不動産投資以外の仕事も何かする(じゃないと退屈すぎる)」というところでしょうか。
自分の仕事と生活を少しずつ理想の状態に近づけていく試みは、なかなかおもしろいものです。