相談マニアが成功しない理由
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不動産投資において、メンター的な人がいることは大きな助けになります。
自らの経験に基づいた適切な助言によって、物件購入のスピードも上がりますし、失敗する芽を極限まで摘んでもらえます。
モチベーションも高く維持できることでしょう。
◆正解はひとつではない
師匠がいない(または作らない)人で、でも自分一人で決めるのは不安だという人はたくさんいまして、そういう場合はいろんな人に相談をすることになります。
自分で考えて決められる人であればいいのですが、そうじゃない相談マニアの人はだいたい成功しません。その理由を解説しましょう。
◆複数の人に相談する人がだいたい成功しない理由
・物件購入や売却、運営の正解はひとつではない
・相談された側も適当に答える
・そういう行為はそもそも、決断や行動から逃げている
・複数のアドバイスを「いいとこ取り」しようとする(できない)メンターひとりに絞るか、自分で決めましょう。
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) October 20, 2020
ブログやコラムで、投資スタンスの重要性について何度も説明していますが、ひとつの物件を買うにしても「こういう目的で、購入後にこうなっていたいから」という目的次第で、買って良い物件とダメな物件は違ってきます。
セカンドオピニオンは医療の世界の考え方で、これは「胃潰瘍だと言われていたけど、別の病院に行ったら癌だと分かった」というように、ちゃんと事実があるから成立するものです。
図面とレントロールだけ見せて「これどうでしょう?」と相談しても、人によって答えが変わってしまい、混乱するだけです。
ちなみに相談相手(ちゃんとしている人だとして)が全員「これは凄い!すぐ買うべきだ」というような場合、その物件は相談している間に売れているはずなので、やはり成果を出すことができません。
◆そもそも真剣さがない
また、人は割とどうでもいい人からの相談に対して、自分のことと同じくらい真剣に考えて答えてくれたりはしません。
「お時間を取っていただいて本当にありがとうございます。言われた通りのご相談料をお支払いした上で、頂いたアドバイスは寸分たがわず正確に実行します」
なんて言われれは別ですが、聞くほうも「ご意見のひとつとして承ります」くらいの感じで聞いているので、相談というよりは街頭アンケートに近いクオリティの回答しか得られないのです。
ちなみに自分の場合、飲み会などの場で聞かれたりすればササッと答えることもありますが、そうじゃなくて「折り入ってご相談があります」的に、しっかり時間を取って真剣に答えなければならないような場合は、
「言われたとおりにするなら、相談に乗りますよ」
といいます。アドバイスの通りやらなければ、お互い時間のムダだからです。
◆過剰な相談は「逃げ」の行為
そして、ここがこの記事で一番強くお伝えしたいことですが、相談をしまくる人って慎重な性格とかではなくて「決断するのが怖い」のです。
もちろん本人はそういう自覚はありませんが、相談を繰り返すことで「リスクを取らずに”やった感”を味わえる」ので、無意識にそういう行動を取るのです。
これは、買う気もないのに現地を見にいくとか、業者さんに質問や資料請求をしまくるなどの行動も同じです。逃げている人の行動ですね。
チャレンジ面談にも、たまにそういう人が来ます。
既にどこかしらの大家会にも所属していて、さらにその会は特定の投資法(ボロ戸建とか、都内新築とか)に特化したものであるにも関わらず、今さらぼくに投資スタンスの相談をして何になるのかなって思います。(その会で頑張れっていいます)
◆アドバイスを評価するなんて笑止千万
相談マニアの人って、真摯にアドバイスを受けたいというよりは「自分の耳障りの良い答えを求めている」という側面が強いので、アドバイスの内容が正しいものであってもなかなか納得しません。
だから別の人のところにも相談に行き、いろんな人の回答を部分的につなぎあわせて(その人にとっての)理想のルートを作ろうとしてしまうのです。
しかしこれは、格闘技の経験がないような人が「柔道とボクシングを組み合わせた最強格闘技を習得しよう」と言っているようなもので、絶対にうまくいきません。
適切な相談というのは、自分より遙かに上のレベルにいる人にするものです。
相談者がそういうアドバイス内容を評価するような真似は、イチロー選手のバッティングについてダメ出しするように愚かなことです。(評価できるようなアドバイスしかしないようなら、相談相手が間違っている訳です)
ということで、きちんとメンターを決めてしっかりその通りにやるか、そうでなければ自分で考えて決断しましょう。
チャレンジ面談に来ようとする方は、そういうスタンスでお越し下さい。