いつ始めても遅い不動産投資
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ぼくが不動産投資に興味を持ったのは富山で会社員をやっていた頃ですが、担当先に不動産の管理会社さんがあったり、アパート経営をしているおじいちゃん(古くから保険代理店を細々とやっている)がいました。
最初の物件を買ったのは2004年なので、本や教材で勉強をしつつ、そういった担当先にそれとなく話題を振ってみることもありました。
「不動産投資って、なかなか良いですよね」みたいな感じで。
◆いつ始めても「もう遅い」
2004年といえば融資は厳しかったものの価格は安く、スタートするには大変良い時期だったと思います。
しかし、大家さんをやっていた代理店さんに話をしてみると、かなりの確率で
「アパート経営は、もう遅いわ」
というようなことを言われました。
理由としては、ちょうどその時期に日本の人口が減少に転じたということ。
特にぼくが住んでいたような地方では空室の多いアパートが目立ってきましたし、それ以前の「建てれば埋まる」みたいな黄金期(ただし地主のみ)しか経験していない人から見たら、「もう遅い」と考えるのも不思議ではありません。
ただ、2004年の時点で不動産投資をスタートするには遅かったと思っている人は、このブログの読者さんの中にはいないでしょう。
◆8年前に「今は時期ではない」と考えた人
さらに時間と話は進みます。こちらのツイートをご覧下さい。
8年前のツイート。結局、加熱は落ち着くことはなかったですね。不動産は早く買って長く持つに限ります。 https://t.co/kXYcM80lmp
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) August 3, 2022
2014年のツイートを引用しています。
「もう遅い」と言われた2004年から10年経った時期を振り返っている訳ですが、結果として「もう遅いと言われた2004年から10年経ち、人口はさらに減っている上に市況が過熱していてどうしようもない」という2014年からスタートしても、相応の資産を築けている可能性が高いのは疑いようのない事実です。
◆不動産(ニーズがあるものに限る)の価格はずっと上がる
そもそも、日本人は「不動産の価値が下がる」確率を高く見込過ぎなのかもしれません。
リーマンショックは全世界的なものですが、日本はその前にバブルの崩壊を経験しています。
そのせいか、理論的にはずっと上がり続けるはずの不動産価格に「暴落」が来ると信じている人が多すぎるのかもしれません。
不動産価格が基本的には上がり続ける理由は簡単で、それは「日本のお金の総量が増え続けているから」です。
※独立行政法人 経済産業研究所HPより(クリックで引用元ページへ)
上記グラフの通りで日本のお金の総量はどんどん増えており、2021年には1100兆円を超えています。1980年の5倍以上です。
一方、例えば東京の中央区の面積が1980年からどのくらい増えたかというと、ちょっと埋め立て地ができた程度でほぼ同じ。ということであれば、絶対にニーズのあるエリアの不動産価格が上がるのは当然のことでしょう。
日本はながらくデフレ経済でしたが、年とともに物価が上がっていくのと基本的には同じです。
◆「遅い」と「難しい」は別問題
ということで、今の時点で「不動産投資はもう遅い」と思っている人でも、やはり早めにスタートした方が成功する確率は高いでしょう。
もちろん、1960年にスタートした人でもダメ物件を掴んで失敗した人はいるはずで、ちゃんと勉強して良いものを買うのはいつの時代も同じです。
遅いか遅くないかという話と、「サラリーマン向け融資が厳しい」「価格と利回りが合わず、良い物件が少ない」というのは別問題です。遅いかというと遅くないのですが、以前より難しいかというと、それはもちろん難しいでしょう。