「貯金をして不動産を買う」のは難しい
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不動産投資をスタートさせるにおいて、多くの投資家さんの「壁」になるのが「自己資金」の問題です。
数年前からやっているチャレンジ面談でも、「金融資産が過剰気味なので、これを不動産に換えておきたい」なんて人は、これまでわずか数人です(500名近く面談をしています)
◆不動産投資のための貯金はムリ?
不動産投資において金融資産は投資の余裕を生み、選択肢を増やし、より「トータルで儲かりやすい」投資をすることができます。
自己資金が乏しい場合は、いくつものリスク要因を受け容れなければなりません。
なので、基本的にはしっかりお金を貯めて投資をすることをオススメしていますが、貯金が大切ですよっていう話はとにかくウケが悪いです。
貯金についてのツイートが炎上した話は面白いので、ぜひ読んでみてください。
とはいえ、最近ぼくは気づきました。
不動産投資のために猛烈な貯金をして成功した・・という人は、ほとんどいないということを、です。
不動産投資をやるぞ、と決めてから「足りない〇〇万円を貯めよう!」と行動を起こし、実際に達成した人を自分は10人も知りません。生活や価値観をガラリと変える必要があるし、実際難しいんでしょうね。
ほとんどの人は、不動産買うぞと決めた時点の持ち金の範囲で勝負しているような気がします。
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) August 27, 2021
◆ライフスタイルは変えられない
いろんな投資スタンスを理解して、自分のしたい投資に必要な自己資金が2千万円くらいだとしましょう。
この方が37歳で専業主婦の奥さんと子供が2人、保有の金融資産が500万円だとしたときに、この方が2千万円を貯めるまでにどのくらいの期間が必要かというと、多くの場合「定年退職時(退職金をもらう)」ではないかと思います。
要するに「ずっと無理」です。
社会人を15年もやっていて習慣化した生活は変わりません。これからお子さんの教育費用なども増えていき、給料の上昇カーブを超えることになります。
比較的短期間で2千万円の貯蓄ができるとしたら
・すごい給料の会社に転職(これでも実は難しい)
・奥さんがフルタイムで働き、収入を全額貯蓄する
・副業ビジネスや仮想通貨投資などで、一攫千金を得る
・どちらかの親から相続する
くらいしかないでしょう。
ファイナンシャル・プランナーの人がテレビで話すような「生命保険を見直す」「携帯を格安キャリアに」「旦那さんのお小遣いを減らす」みたいな対策では、不動産投資に必要なお金を貯めることができません。
生活の見直しで実現するなら、実家で両親と一緒に住み、外食やコンビニ利用は禁止、自家用車と携帯電話も手放し、子供は当然公立&塾や習い事ゼロ・・くらいしないと難しいでしょう。
◆とにかく始める方が上手くいく?
ちなみにこの人が、同じ年齢で既に1200万円くらいの貯蓄があれば、数年で2千万円に届く可能性は十分にあると思います。
もらっている給与収入もそうですが、それよりも定着したライフスタイルの影響が大きいです。
上記の参考ブログで紹介されている炎上ツイートにあるような「年齢の2乗万円」くらいの貯金ができている人は、既に貯蓄スタイルが身についています。
逆に30代も半ばになってまともな貯金ができてない家庭は、節約しようとすると奥さんが猛反対するようなこともあるでしょう。
ということで、今の自分の考え方としては、どちらかというと「頑張って貯金」よりも「今あるお金でとにかく始めよう!」という方向にいってます。
不動産を買うことで(いったんはお金が減りますが)、資金の増加ペースは速まりますし、単純な貯蓄だけを考えても「2つめを買うため」という目標がある方が、上手くいきやすいはずです。
10kg痩せようとする人にとって、最初の2kgよりその後の方が「成果が目に見えている」ためにスムーズに減らしやすいとうのと同じですね。
次回は「今ある自己資金でとにかく始める方法」について、考えてみたいと思います。