貯金をしない投資スタンス
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会社員の方の参入障壁が高くなっているシリーズ。自己資金について、これまで2回お話してきました。
自己資金の問題は「貯めるか、取組可能なスタンスにコミットするか」というマインドの問題ではあるのですが、貯めるのって相当難しいですよ・・というのが、これまでお伝えしてきたことです。
◆保有金融資産に応じた投資スタンス
では、今ある持ち金の範囲でやれることをやろう!と考えた時に、どういうスタンスが選択できるかということについて。ツイートをご覧下さい。
◆持ち金の範囲で勝負する目安(単位:万円)
〜100
転貸戸建かレンタルスペース
〜300
超ボロ系戸建
〜500
ファミリー区分
〜800
下記ブログ参照
〜1500
小ぶりな積算系RC
〜3000
大きめRC、土地から木造新築
〜5000
RC新築、商業ビルhttps://t.co/45YFVXLyik— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) August 27, 2021
800万円くらいあると、選択肢がだいぶ増えます。
今日は、それ以外のスタンスについて補足の説明をしていきます。
◆ムリして高リスクの廃屋を買う必要があるか?
まず、まともな不動産を買うためには最低300万円の資金が必要だと考えています。
数十万円の廃屋を何とかしたり、最近では「無料ゲット」が武勇伝になったりしてますが、無料ゲットをするより300万円貯めるほうがさすがに早いでしょう。
それ以下しかない場合は、「不動産を買わなくても良いスキーム」を実践していくことになります。それが上記に挙げた転貸系の戸建賃貸やレンタルスペースです。
どちらも、相応の成功事例がありきちんと取り組めば利益を出すことができます。
レンタル会議室などは、事務所の賃貸借初期費用とテーブルやホワイトボードなどの備品を合わせて50万円くらいで開業できることも多いです。
上手くやれば毎月5~10万円の手残りなので、金額は小さいものの利回りとしては驚異的です。だって、これは賃貸業ではなくて「事業」ですからね。
しかも、これらの事業はお金が貯まるだけでなく、「決算書の指標を良くする」という大きなメリットがあります。
レンタルスペース事業で年間100万円の利益を出せたとすると、債務償還年数的には2千万円くらいの借入枠が生まれたのと同じです。数百万円の自己資金を別途で用意できれば、小ぶりのアパートなら買えるようになるでしょう。
◆小さくても、大きな実績
ボロ戸建については専門ではありませんが、上記の「800万円で・・」の記事にだいたいのことはまとめました。
ボロくとも土地付きの戸建を保有することで、小さいながらも地主(ぼくの「地主」定義は、抵当権のない土地を保有している人を指します)ですから、金融機関からの見方も変わってきます。
また、転貸系のビジネスと同じようにきっちり「利益」を積み上げることができますし、貸借対照表には「土地・建物」という資産を載せることができます。
小ぶりな不動産を買っても「月々わずか数万円の手残りか」みたいに思いがちですが、その手残りは将来お金を借りる際の「実績」になります。
特にいまは、未経験のサラリーマン投資家さんの場合「地に足が着いておらず、浮ついたFIRE願望で不動産に興味を持っている」みたいな見られ方をされてしまいがちです。
ひとつでも物件を持って賃貸し、確定申告で黒字を出しているという実績こそが、そういう「浮ついた会社員」との明確な差になるのです。
次回は、もう少し予算が多い人のスタンスについて。お楽しみに。