選択肢をロジカルに考える
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自分の法人は11月決算なのですが、今期の見通しもだいぶ固まりつつある中で「来期はもう少し規模の拡大を加速できないだろうか」と考えています。
規模拡大のボトルネックになり得る要素としては
・対象になる物件情報の不足
・自己資金
・金融機関からの融資ストップ
・契約や決済関連の事務処理や付帯業務
・購入後の管理
などが考えられますが、自社の場合はまず「情報の不足」が弱点なので、たくさんの物件情報が集まってくる仕組みを考えなければなりません。
そのあとヤバくなってきそうなのが「事務処理や付帯業務」です。こちらは前の記事でも書いてます。
こちらについては新しい作戦を考えておりまして、上手くいけば社員さんを増やさずある程度のところまではいけるんじゃないかと予想しています。
◆感情で選択肢をつぶしてしまう
ただ、今日は区分の話ではありません。
自分が物件を買っていこうとするときに、上記のようなロジカルな分析ができているうちは上手くいくと思いますが、ここに感情的な邪魔が入ると上手くいきません。
例えば「選択肢としてはAとBが考えられる・・・けど、どっちもイヤだ」みたいな感じです。
そして「新しい選択肢Cがないかなぁ」と思いつつも、Cを真剣に探している訳でもないということで、これでは何も進みませんね。
不動産投資の初心者さんで具体的に説明すると、いまはご存じのように融資が厳しくフルローンの取扱をしいている金融機関はわずかです。
となると、自己資金が1千万程度の「よくある」会社員の場合、取りうる選択肢は以下のどれかしかありません。
1.フルローンの出る金融機関で、評価の出る物件を買う
2.自己資金を1割入れられる規模(5千万円くらい)のものを買う
3.融資を使わず、キャッシュで戸建や小ぶり物件を買う
4.融資情勢が良くなるまで貯金をしつつ待つ
上記のどれかを選ぶのがロジカルな行動で、これなら上手くいきます。
しかし、こんなマインドで活動が停滞してしまう(またはムダなアクションで時間を浪費する)方は結構います。
1は、自分の買いたいタイプの物件ではない
2は、この程度の規模で自己資金を全額使ってしまうのはイヤだ
3は、これを共担にしてオーバーローンが出る物件と一緒に買いたい
年齢的にも4の選択はとりたくない
◆「ない選択肢」を探す人
1について補足説明をすると、最近は遠隔地の物件に融資が出ることは少なくなりましたので、首都圏にお住まいの方はやはり一都三県の物件を購入するケースがほとんどかと思います。
フルローンの評価が出ている事例もあるのですが、当然ながら金利は高めになりますし、少し前までフルローン評価が出ていた地方都市のRC系に比べると、利回りはだいぶ下がります。
従って返済比率が少し高めになり、キャッシュフローが出にくくなります。
もちろん、マイナスになることはないので運営を頑張り高い入居率をキープしていく作戦になると思いますが、ここで「利回りが足りない」とか「神奈川であれば横浜市内がいい(紹介されたのは平塚)」なんてごねるのです。
もちろん、上記の場合で選択肢が4つしかないですよ・・という証明をすることはできませんから、知識や経験がない方だと「いや、第5の選択肢があるかも」と思いがちです。
しかし何年も現場で不動産と触れている業者さんの見解に、1円の家賃も受け取ったことがない未経験の方が異論を唱えるのは滑稽なものですよね。
かくして、買えずに終わる人はいつの時代もたくさんいます。
買って失敗する人ばかりがクローズアップされますが、そういう人の何倍も「買えずに脱落した人」はいるのです。
当時の利回りが高いどうか分かりませんが、確実に言えるのは、いま同じスペックの物件が目の前に現れても1秒で購入対象から外すということです(笑)
当時はこういうのしか買えなかったので、現実にある選択肢の中から選んだという訳ですね。 https://t.co/FTJAO7diSb
— 投資家けーちゃん (@toushikakeichan) September 12, 2020