エレベーターの安全基準。
2012年12月17日 08:51
忘れた頃に大きな事故が起こる、エレベーター。
死亡事故が起こったりすると大騒ぎになりますが、
だからといって、利用するときに
「ドアが急に閉まって挟まれるかもしれない」
「ゴンドラが到着していないかもしれない」
なんて心配しながら乗るような人は、そうはいません。
余談ですが、ぼくは誰も乗ってないエレベーターが来たときは、
天井に人がいるかもしれない・・と上を確認します。
駅のホームも、突き落とされないよう周りを見てますし、
最前列に並ぶことはまずありません。
用心深いのです。 (* ̄ー ̄)
今年の10月、ぼくが物件を持っている金沢市で、
アパホテルのエレベーターに人が挟まれ、
清掃会社の女性従業員が、死亡するという事故がありました。
記事内にあるように、2009年にエレベーターの安全基準が変わり、
扉が開いた状態ではカゴが動かないようにする、
安全装置の取り付けが、今の新築物件には義務化されています。
逆に言えば、既存建物のほとんどのエレベーターは、
扉が開いている状態でも、カゴが昇降するということです。
ちょっと危険ですね。
しかし、事故元の自治体として、
何の改善策も取らないままでは済まされないのか、
旧式エレベーターの所有者に、こんな手紙を配布しています。
扉が開いた状態で、カゴが昇降しないよう、
「戸開走行保護装置」というものを付けてください・・というもの。
ただ、
「エレベーターの会社に設置が可能か問い合わせて」
「可能なら、設置を検討してください」
という感じで、かなりトーンが弱めです。
でも、安全装置が付いてれば、それをアピールして、
入居者獲得につながるかもしれません。
とりあえず、設置にいくらくらいするんだろう?
と思ってネットで検索してみると、国土交通省の資料を見つけました。
「既設エレベーターの現状と課題について」と題したレポート。
後半に驚くべき記述がありました。(;゜0゜)
全文はこちらで読めます
500万円はムリです。(--;)
そりゃ、金沢市のトーンも弱まりますよね。
こんなお手紙で、「はい、分かりました!」と、
500万円出して設置をする大家さんなんているのでしょうか。。
もちろん、入居者さんの安全は大切ですが、
どこかのポイントで、費用とのバランスを取らないといけません。
これは事業に限らず、誰もが自分にさえ、
費用との兼ね合いで安全についての妥協をしています。
そうじゃないと、軽自動車に乗ったり、
旧耐震やオートロックじゃない家に住む人がいなくなり、
セコム導入率は100%になるはずです(笑)
ぼくの安全についての基準は、「適法である」ということですので、
違法ということになったら、すぐに対処しようと思います。