大家さんには裏表が必要。
2015年9月 9日 07:54
先週土曜日の記事は「ありのままじゃダメ」っていう内容でした。
大家さんに限らず、プロとして仕事をするからには、裏表が必要です。
素の自分で仕事をしたいというのは甘えですし、
裏表があっても、自分らしくいられることはできます。
さて、今日は、もうひとつの意味での「裏表」について、
説明をしたいと思います。
これは、一言でいうと
「信頼はするけど、信用はしない」
という、取引相手に対してのスタンスになります。
似ているけど、意味の違う言葉です。
どんなお仕事でも多少は当てはまりますが、不動産投資のように
「強制力で、相手を動かすことができない」タイプの仕事では、特にそうです。
信頼というのは、相手に期待をして、
きっと自分の期待に応えてくれるだろうなという気持ち。
一方、信用というのは、何らかの実績や成果物が得られるという確信。
相手から感じる安心感。
不動産投資の場面においては、
「田中さんなら、きっと満室にしてくれますよね!」
「佐藤工務店さんだったら、安心してお任せできます☆」
「入居者の鈴木さん、今度はちゃんと月末に入金してくださいね」
これらは「信頼している」という具体例です。
大家さんは、常に相手に対して期待をし、
それを伝えて、モチベーションを鼓舞しないといけません。
自分に期待をしてくれる人に対して、
人は、その信頼を裏切らないように頑張ってくれるのです。
「でも、田中さんだけじゃなくて、他の業者さんにも客付け依頼しないとな」
「そうは言っても、時々現場に行って佐藤さんの作業状況はチェックしよう」
「とはいえ、鈴木さんが振込を忘れるかもしれないので前日に電話しなきゃ」
こういった行動が、「信頼しても、信用するな」という具体例です。
相手に期待をするのはいいんだけど、
「最終的な責任は、自分が取らなければいけない」
という事実を忘れて、相手に自分の運命を委ねてはいけません。
社会人の方なら分かると思いますが、
「~さんがやってくれると思った」という言い訳は、
仕事が最低レベルにできない人に、よく使用されるフレーズです。
でも、だからといって、
「田中さんが決めてくれる確率は、20%程度だと思ってます」
「いつ手を抜くか分からないと、警戒しています」
「一度滞納した入居者は、また遅れる・・きっと、あなたもね。」
なんてことを相手に伝えては絶対ダメじゃないですか(^^;)
だから「信頼しても、信用するな」というのは、
相手に対して失礼な考え方でも何でもなく、極めて当たり前のことですし、
裏表のない大家さんは、相手に丸投げして失敗するか、
何でも正直に伝えて怒らせるか・・になる訳です。
友人としてお付き合いする分には、裏表のない人がいいですけど、
やはりお仕事ですから、区別しないといけませんね。
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